2009.05.23

Story of ...

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東京国立博物館に、

 Story of... カルティエ クリエイションーめぐり逢う美の記憶

を観に行ってきた。5月31日までの開催なので、ギリギリ。土曜日の午前中、混んでいるかと思ったらそうでもなく、適度なスペースを保ちつつゆっくりと観ることができた。

カルティエのジュエリーメゾンとしての歴史の中で作られたジュエリーを、タイトルの通り物語仕立てで展開している。入り口からダイヤモンドがふんだんに使われたティアラやネックレス、ブローチなどが展示され、その美しさにため息をつくしかない。

マハラジャとの出会いで生まれた胸全体を覆うばかりのネックレス(今回展示のカタログ表紙)。

「王冠をかけた恋」のウィンザー公爵夫妻。公爵夫人が好んだパンサー、それをモチーフとしたパンテールシリーズ。

グレース・ケリーが婚儀で着けたブリリアント/バゲットカットダイヤモンド(計64カラット)のネックレス、そして、エンゲージメントリング。

エジプト、東洋、極東との出会いで生まれた、翡翠や白翡翠、マザーオブパール、ターコイズなどを使ったブローチやブレスレット、ネックレス。ヴァニティーケース、シガレットケースもゴージャスだった。

全ての宝石が、それぞれに生まれたストーリーを持っている。

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もっと知りたくて、もっとそれらの作品を見たくて、だからカタログを買った。3200円。厚さ2センチちかく、重い。。。全てカラーで宝石の写真と説明付き。おおいに読み甲斐あり。カタログというよりも、宝石の美術書だ。

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そして、このカルティエの展示は、表慶館で行われているのだが、ここで展示を見るのははじめて。入り口のモザイクとドームは撮っていいそうなので撮ってみた。明治末期の洋風建築とのことで、クラシックな雰囲気が今回のカルティエの宝石とよく合っていた。

見終わる頃にはため息もつきすぎて、美しいダイヤモンドのティアラやネックレスにも目が慣れて、ただただ気分上々。時々はこうした美しいものを見て、自分の中に美の栄養を与えてあげよう。

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2009.05.17

マティスを観に

久しぶりにブリジストン美術館に行ってきた。

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好きな画家のひとり、アンリ・マティスをフューチャーした展示が行われているので、観に行ったのだった。

 テーマ展示:マティスの時代ーフランスの野生と洗練 
 期間   :2009年4月21日〜7月5日

今年は、マティスの生誕140周年。展示は、石橋財団所蔵作品を中心に、マティス、その周辺で活動していたルオー、デュフィ、ブラック、その後のミロ、ホフマンなどの画家の絵で構成されている。

フォーヴィズム出現まで、フォーヴの仲間たち、マティスが描いた空間、色とカタチの4つのカテゴリに分けて、50点以上の作品が展示されている。

私はこの人が描く「窓」がある空間が好きだ。あいにく私が好きな「ヴァイオリンがある室内」は無かったが、装飾、壁、室内を描いたマティスらしい絵があり、その空間の広がりを味わった。

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ブリジストン美術館は素晴らしい美術館のひとつだと思う。短期展示であるにもかかわらず、上の画像のような、コンパクトだがしっかりした冊子を作っている。全14P。カラー写真、説明満載で、保存版だ。

しかも、この美術館には、他にも印象派の絵が多数ある。モネ、セザンヌ、コロー、ボナール、ピカソは常設。モネの「睡蓮の池」「黄昏、ヴェネチア」を見ているうちに、パリの美術館にいるような錯覚に襲われた。

上野の大規模博物館のように、混んでいないことも普段行くにはありがたい。800円でパリの美術館の雰囲気が味わえる。次は、7月11日からの「うみのいろ、うみのかたち」。モネ、シスレーなどの絵に会える。季節的にもちょうどよく、今から楽しみだ。

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2009.05.06

不思議で静謐で独特な

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ゴールデンウイークも今日でおしまい。お天気良くないしということで、松屋銀座に「ミヒャエル・ゾーヴァ展」を観に行ってきた。

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この人のこと、名前は知らなかったが、絵は不思議といろんなところで見た記憶があった。説明を読んで、「アメリ」に出ていたのかとか、ハードカバーの表紙になっているのかと、道理で記憶にあるわけだ、と腑に落ちた。

この展示は、松屋創業140周年記念と銘打つだけあり、展示の数も多く(130点とあった)、見応えのあるものだった。カード会員で無料で見られたから行ったのだけど、大変満足。

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見ているうちに考え込んでしまったり、ぷぷぷと笑っちゃったり、その独特で不思議な世界は他に類がない。そして、どの絵も「静謐」な空気を纏っている。おだやかで静かだ。風刺画にだってその背景には、静けさがある。

上は、アクセル・ハッケ著、ひとと動物たちのパートナー学について書かれた「キリンと暮らす、クジラと眠る」の中の挿絵のひとつ(ゾーヴァはこの人の本の挿絵を多く描いている)。このキリンの挿絵だけで、本が読みたくなった。キリンは、好きな動物なのね。

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他にも、「ちいさなちいさな王様」「エスターハージー王子の冒険」などからの挿絵が多数出展されている。上の「Their master's voice」は、白戸家のお父さん犬に変えてみたいぞ、などと考えてしまったり、想像、妄想ふくらみ、大変楽しく、そして、おしまいにはふんわりと優しい気持ちになった展示だった。

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2009.04.12

上野でお会いしましょう

よいお天気だった昨日の土曜日。<彼>に逢いに、上野に行ってきた。

<彼>とは、、、阿修羅像。

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上野の東京国立博物館で開催されている「国宝・阿修羅展」。興福寺創建1300年記念として、阿修羅像をはじめ、興福寺の八部衆像、十大弟子像(いづれも国宝)が東京に勢揃い。

特に、興福寺ではガラスケース越しに前からしか見ることができない国宝・阿修羅像が、この展示では、直に、さらに360度見ることができる。普段はちゃんと見ることができない、左右の2つの顔、腕の生え方、後ろ姿をじっくりと見ることができる。

暗めの部屋、弱めのスポットライトが当たった阿修羅は非常に美しかった。特に、向かって右のお顔の横顔。もともと私はこの右側のお顔が好きだったが、正面から阿修羅像を時計回りに見て行くと、後ろ姿からだんだんと見えてくる横顔、さらに見て行くと片側3本の腕の奥に見える、この右側のお顔の正面と正面のお顔の横顔のアングルが奥行きがあり本当に美しいと思った。

大混雑ということは知っていて、土曜日だから開館40分前に行ったにも関わらず、既に100名程の人が並んでいた。そして、スタート時には1000人くらいの列になっていた。館内も混んでおり、特に阿修羅像周りは幾重もの取り囲みで、なかなか最前列に行けなかった。しかし、この阿修羅像が見られてだけでも、行った甲斐があったというもの。存分に<彼>を見て、次は興福寺で再会することを誓い、場を後にしたのだった。

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さて、こちらは阿修羅像のフィギュアなのだが、かなりの人気らしい。なんでもフィギュア作りで有名な海洋堂が作っているとのこと。3000円近くするのに現在は品切れ状態。館内1階で発注分15000体の予約注文を受けているそうだが、公式ページによると4月半ばには予約終了の見込みとか。

見本品を見たところ、あの阿修羅像の迷いや戸惑いと言った微妙な感じはやはり表現されていなかった。もっとリアルならば。。。ま、フィギュアだから、いたしかたなし。

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<彼>と別れた後、東博の庭園を散策した。この庭園、春の桜と秋の紅葉の時季に特別開放される。

既に桜は盛りを過ぎた後だったが、散った桜の花びらが雪のようだった。ピンク色をしていたので、昨夜から今朝にかけて散った花びらであろう。陽射しと緑の木々、そして一面のピンクが美しかった。

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庭園の中には建物が配置されている。京都から移築した九条館。つややかなガラスの奥に見える、和紙の照明のはんなりとした灯り。ガラスに桜が映り、切り取ると絵画のようにも見える。

<彼>に逢い、お庭を散歩し、ちょっとした癒しの土曜日だった。

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2009.02.18

U-Tsu-Wa、小さくとも大きな宇宙

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東京ミッドタウン、21_21 DESIGN SIGHT に、うつわ/U-Tsu-Wa を観に行ってきた。先日、「美の巨人」でルーシー・リィーの特集を見て、彼女が創った磁器の美しさに魅せられた。

安藤忠雄設計、21_21 DESIGN SIGHT には今まで行く機会が無く、今回がはじめて。彼らしい、コンクリート打ちっぱなしの直線を多用したアーキテクチャ。一方で壁面いっぱいのガラスが、コンクリートの冷たさの中にいっぱいの外光を取り込み、自然の明るさや温かさを加えていた。

展示は、ルーシー・リィーだけでなく、倒木や流木から器を制作するエルンスト・ガンペール、独特なフォルムを持つ炻器を制作するジェニファー・リーの3人の作品で構成されている。器を宇宙の星に見立てて、作品は3人の作家のそれぞれの生まれの星座を中心とした星の配列をもとに配置されている。面白い試みだが、作品とリストを照らし合わせるのに苦労した。

エルンスト・ガンペールの作品から見て行く。流木、倒木という、一度は命を失ったものから、器という新たな命を創り出す想像力は素晴らしい。各作品に、元となった木の名前が書かれていたが、中でもプラタナス。こんなにもやわらかい色の器を作り出せるのか、さらに清々しい匂いも気に入った。

ジェニファー・リーの作品を見て、何かのカタチに似ていると思っていた。そう、どんぐり。どんくりの頭の帽子を取った下の部分のカタチに似ている。ころんとしたかわいいカタチ。

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そして、ルーシー・リィー。彼女が創る磁器は、薄く、ゆらいでいる。倒れそうで倒れない微妙なカタチ。色も、ブルー、イエロー、そしてパープルなど鮮やかたっだりする。益子焼の厚手でどっしりとした陶器を使って育ってきた私にとって、古伊万里のような磁器の、洗練された薄さや色の鮮やかさには憧れがある。ルーシー・リィーの磁器への想いもそれに似ている。白い磁器のサラダボールがあった。こんもりとグリーンサラダを盛りつけてみたい思った。実用的であってこその器。1つくらい所有してみたいもの。

会場は、広い空間を贅沢に使い、器の宇宙、流れ落ちる水や水盤によるゆらぎ、みずみずしさを表現していたが、1つ不満が残る。遠目にしか作品を見られない。もっと近くで見たかった。

ルーシー・リィーの作品は、4月28日から新国立美術館の「ルーシー・リィ展」で、さらに多くの作品200点を見ることができるらしい。こちらでは、もっと間近での鑑賞を期待したい。

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2009.02.11

素晴らしき、国宝三井寺展

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東京ミッドタウン、サントリー美術館で、「国宝 三井寺展」(2月7日〜3月15日)を観てきた。

智証大師帰朝1150年、狩野光信没後100年を記念しての特別展。昨年末、「新日曜美術館」で東京巡回があることを知り、楽しみにしていた。

普段は見ることができない多くの秘仏をはじめとする展示の数々、そして、サントリー美術館の空間をうまく使った展開、満足のひとことだった。

木で彫られたどっしりとした千手観音菩薩立像、繊細な細工の秘仏・阿弥陀如来立像の前では、ありがたいという気持ちで、手を合わせて祈った。昨日までの、せかせかした余裕がない自分の心が洗われる。

そして、秘仏・如意輪観音菩薩坐像。このお方にお会いしたい、その気持ちだけでここに向かったようなもの。手を合わせ、ずっと見入ってしまった。優しげなお顔に、まどろむようなお姿。ずっと見ていたい、ずっと祈っていたい、そう思いながら、しばらく見ていた。いろんな角度から見てみたが、私は、もっとも優しげに見える、正面よりもやや左側から見るのが好み。記念にフォトを購入しようと思っていたが、そのどれにも実物の優しさが表現されておらず、今回はあきらめた。

また、素晴らしかったのは、狩野光信による障壁画の数々。サントリー美術館の空間を使った素晴らしい演出だった。4階の第1展示室から見て行き、階段で3階の第2展示室に降りる順路となっているが、その階段を降りる先に、狩野光信の黄金の障壁画がほの暗い空間に広がっている。明るい白木の木目調の空間が、光信の作品にこれほど合うとは。

展示の国宝、秘仏の数々を見て、三井寺の素晴らしさに感動した。さらに、桜の名所でもある。歌川広重が、近江八景・三井暁鐘にて、桜の春の情景の浮世絵とともに、

 思ふその 暁契る 初めぞと まづ聞く 三井の 入相の声

と詠っている。

琵琶湖近くの三井寺に行ってみたくなった。だって、桜好きの私、桜の名所と聞いたら行かないわけにはいかないでしょう(笑)。でも、今年は難しいかな。国宝は東京の後は、5月まで福岡に出張中みたいだし、来年にでも行ってみたい。

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2009.01.28

ピカソとモロー

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VIRONで朝食を食べた後、映画「Elegy」まで時間があったので、Bunkamura ザ・ミュージアムで「ピカソとクレー」を観てきた。

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展示は、マティス、シャガールにはじまり、キュビスムのピカソ、シュルレアリスムのマグリット、ミロ、そしてカンディンスキー、クレーと続いていた。「ピカソとクレー」とあるけれど、57点のうち、約半数がクレーだった。

印象に残ったのは、パウル・クレー。私は彼の作品をこれほど集中して観たことがなかった。そして、観ているうちに、大好きになってしまった。

ひとことで言うと、「なんかかわいい」。

それは、描かれた対象だったり、色だったり、構図だったり、シンボルだったり。。。

「ムッシュー・ペルレンシュヴァイン」
「頭と手と足と心がある」
「リズミカルな森のラクダ」(上の画像)
「宝物」

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画像は、「宝物」。

不思議なのだけれど、見ていると「なんかハッピー」な気分になる。

クレーは、バウハウス退職後、1931年からデュッセルドルフの美術学校の教授をしていたが、1933年にナチスによる迫害を受けスイスに亡命したというのに、絵にはそんな辛さを感じさせない。見る人をハッピーな気持ちにさせてしまうなんて、凄いな、と思う。

映画までの間の時間の有効活用という感じで見に行った展示だったけれど、見ていて気分は上々。行ってよかったと思えた展示だった。

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2009.01.05

ASHURA

昨日、東京国立博物館に行ったことを書きました。その時、これを引き換えてきました。

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阿修羅ファンクラブの会員バッジにございます。一見、なんてこったい、のごとくのポーズではありますが、ちゃんと阿修羅の6本の手を現しております。我ながら、なんとミーハーなのだろうと笑ってしまいます。。。

このバッジ、3月31日から東京国立博物館で催される、「国宝 阿修羅展」の特別前売券、阿修羅ファンクラブ会員特典券付きを購入すると交換できます。バッジ分、通常の前売券よりもお高いのですが、せっかくなので、こちらを購入した次第。

また、この券を購入すると、阿修羅ファンクラブの会員特別サイトにもログインできるようになります。阿修羅ファンクラブの会長は、みうらじゅん。よいでしょう?

ずっと前に、ブログで「彼に会いに興福寺」と書いたことがあります。友人はこの阿修羅像が大好きで、彼女は阿修羅像を呼ぶ時<彼>と言うので真似てみました。<彼>です。慕ってますな。。。阿修羅ファンクラブ入会資格有り。

私は、そうだな、阿修羅像は2番目。一番好きな仏像は、東大寺戒壇院の広目天様。(こちらのブログに、私が惚れるきっかけとなった入江泰吉氏の写真があるのでご覧ください。)悩みや不安を一喝してくれる鋭い眼光。広目天と向き合うには大きなパワーが必要。だから、向き合った後には、不思議と力が湧くんですね。一方、阿修羅像は、ひとことで言うと癒しをくれる。

話が逸れましたが、この3月の「国宝 阿修羅展」には、その友人と行ってきます。が、きっと、奈良・興福寺で見るよりも、人はいっぱいなのでしょうね。しかも、スタート時、上野は桜の時期。超混雑が予想され、いつ頃いけばいいのやら。

そして、ここのところ、奈良から東京に出張が多いですね。昨年同時期には、「薬師寺展」で、日光・月光菩薩様がそろってお出ましでした。東京出張はブームだったりするのでしょうか・・・。

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2009.01.04

心落ち着く空間

仏像を見るのが好きです。

お正月に、BShiで仏像関係の番組を再放送していたので見ていました。「東大寺 よみがえる仏の大宇宙」と「薬師寺~白鳳伽藍の一年~」の2本。2時間ずつ2本、計4時間は、見終わった時にさすがにお腹いっぱいでしたが、やはりNHKはいい番組を創る、と思いましたね。こうした番組は民放はできないでしょう。

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そして、本日、明日の仕事始めを迎えるにあたり、東京国立博物館の法隆寺宝物館で観音菩薩様たちにお会いしてきました。特別展が無い東博は人もまばらで静かです。そして、外国人率高し。法隆寺宝物館は、フラッシュを焚かなければ撮影OKとのこと。前回は確認しなかったので知りませんでした。なんて太っ腹。お言葉に甘えて、好きな空間を、そして、お慕い申し上げる観音菩薩立像様を撮らせていただきました。

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エントランスは外光をいっぱいに受け止める全面ガラス。本日はお天気もよく陽射しいっぱいでまぶしいくらい。

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そこから展示室は一転。暗く、目が慣れておらず全く中が見えません。しかし、暗さに目が慣れると、ほの暗い灯りに照らされたたくさんの観音菩薩様が出迎えてくれます。はじめてここを訪れた時には、この菩薩様たちを目にして、圧倒されるとともに不思議な安らぎを覚え、その居心地に良さに、一時間くらい過ごしてしまったと思います。私がこよなく愛する空間です。

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その中のお一人の観音菩薩様をお慕い申し上げております。確認したところ、第2室の展示替えは行わないとのことなので、迷わずに前回お会いしたガラスケースに向かい、そこで、心の中で手を合わせ、そしてずーっと見とれていました。華奢なお体に優しげなお顔。性別は無いそうですが、私は、華奢で女性的な観音様が好みのようです。

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この第2室は、身の丈50cmにも満たない小さな観音菩薩立像、観音立像などが何十体もガラスケースの中に収められていますが、ガラスとライティング効果で本当に美しい空間です。

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特別展が無い時の東博ははじめてでしたが、静かで思索するにはうってつけの場所です。

さぁ、明日から新たなスタート。いつまで心静かで過ごせるかわかりませんが、穏やかならぬ時は、またここに来ることにしましょう。

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2008.12.11

Andrew Wyeth Emotion and Creation

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている、アンドリュー・ワイエスの絵を見てきました。

はじめてこの人の絵を見たのは、好きな作家・江國香織の「日のあたる白い壁」。

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その中で、「GROUNDHOG DAY(生燭節)」という絵が紹介されていました。黄色い壁紙とペンキがはげた白い窓枠、そして、食卓の上のごく普通の白い皿とカップという簡素な食器。窓の外には、野に放り出された桶や器具が見える。時間は、午後だろうか。。。

#ちなみに、この絵は出展されていません。

彼女は彼女の独特な表現で、アンドリュー・ワイエスの絵を、「昔持っていたくまのぬいぐるみ」と表現していた。その表現には?だけど、「ちょっとかなしい」気持ちを感じることは同意できる。儚くて、孤独で、そして、寂寥感が漂っていて。。。

同時に、妙なリアリティを感じずにはいられない。人も、風景も、妙にリアルで、一瞬、写真か?と思ってしまうほど。鉛筆だけで書いた、「トムと孫娘」という絵。落窪んだ老人の目に、人の目の輝きを見たような気がした。

そして、この人は、時間の中の一瞬を切り取るのがうまい。ぴたりとした絵の中に、そこにするはずの音、吹いているであろう強い風の音、飛び去ったジェット機の音を感じました。

彼の絵は、私にとって、いかにもアメリカ的。空間の広がりや空気感、色、そして、描かれる人の堅実さ、力強さがアメリカなのです。

BunkamuraのBook Shop、ワイエスの本が置かれていたので、ぱらぱらとめくってみました。その中の一冊の表紙の後ろに、どこかで見た記憶がある絵がありました。風にはためく白いカーテンに、海辺と思われる家の部屋。ベッドの上で窓の外を見つめる、白い服を着た年老いた女性。好きなアメリカの作家、メイ・サートンの詩の表紙かと思ったのですが違っていました。本ではなかったか?どこかで見たはずなのに、思いだせない。。。

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2008.11.04

晴海インフィオラータ2008

先日、晴海トリトンスクエアで開催されている「晴海インフィオラータ2008」に行ってきました。3連休のおしまいの日。若干お天気はよろしくなかったですが、そこそこの人出。晴海も人のにぎわい。

このインフィオラータ、2001年にスタートして、今年で8年目。毎年いろんなテーマで、今年は、10周年に向けた3ヵ年テーマ「Thanks Earth」の1年目、大地。そして、2009年の海、2010年の空に続いていきます。

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大地をテーマにした、19のバラのはなびらで表現された絵たち。そんな絵を、今年は空中から見ました。インフィオラータ・チャリティ観覧車という、リフトサービス(工事用のリフト)で数分間空中に浮かぶことができるのです。お子ちゃまと親の組み合わせの中で、女子一人。多少の居心地の悪さは感じつつも、こんな機会は無いと、チャリティで100円募金してトライ。そして撮ったのが、上の画像。逆さだけど。。。

何かあった時のために、担当の方が一緒にリフトに乗っていて、一番上に上った時の高さを聞いたら8メートルとのこと。さらに上がるか聞いたら、少し上げて10メートルくらい上がってくれました。気持ちがいい!高いところ、大好きです。お天気がよかったらもっと眺めが良かったことでしょう。

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降りてから近くで見てみると、はなびらがぎっしりと敷き詰められて絵ができている。これは、「女性は母なる大地の生命」。女性の顔が、少し見づらい、かな。女性が大地から飛び出しているようなモチーフの作品。力強さを感じます。

見ている間にも、係りの人がはなびらを補充したりして、しっかりメンテナンスがされている。だから、こうして、数日経っても美しい色で見ることができるのでしょう。

ライトアップも美しいそうなのですが、夜に晴海まで足を伸ばすのはいささか面倒で、とりあえず昼間のみ。次は行ってみましょう。

インフィオラータ2008は、明日5日まで。見応えあります。ご興味ある方は、是非どうぞ。

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2008.10.11

日比谷シティ夜能

先日、野村萬斎さん出演ということで、日比谷に夜能を見に行ってきました。予定では、野外、日比谷シティでしたが、天候の都合で日比谷公会堂に変更、屋内での観劇となりました。

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日比谷公会堂ははじめて。椅子はちょっと座り心地がよろしくなかたけれど、レトロな雰囲気は好ましいものでした。

 狂言:附子

 能(喜多流):殺生石

狂言の萬斎さんは、いつものように立ち姿美しく、声も通って、そして、茶目っ気たっぷりの太郎冠者がお似合い。体の動きが、他の人とは違う。やはり、specialな感じがする。

狂言は面白い。「このあたりの者でござる。」のお決まりからはじまって・・・。

「附子」は、主人の留守に桶の中の砂糖を食べてしまった太郎冠者と次郎冠者が、主人が帰ってきた時に一生懸命言い訳しようとドタバタ。とんちのような、ボケとツッコミのような・・・。一緒に見ていた人が、今でいうと「レッドカーペット」と言っていた。なるほど。

能は、、、うーむ、後ろを向いて台詞を言われるとよく聞こえなくて、わかったような、わからなかったような。

けれど、不思議なことがありました。能面が、話のくだりで、同じ能面なのに、笑ったり、怒ったりしているように見えるのです。私だけだと思ったら、一緒に見ていた人もそう言っていた。演じる人の心が、面に乗り移るのだろうか。。。

観終わって外に出ると、雲間に上弦の月が出ていた。やはり、外のほうが雰囲気が出たかもしれません。

観劇の後、新橋まで歩いて行き着けの寿司屋に行ってきました。先日からイクラが食べたくて、真っ先にイクラを注文。そして、いつもの通り穴子やマグロなどいただきました。

狂言、能、そして、寿司。超和風な夜でした。

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2008.06.07

モディリアーニ展2008

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国立新美術館で開催中の「モディリアーニ展2008」に行ってきました。6月9日までの会期なのでギリギリ間に合いました。

久しぶりに行った国立新美術館は、人が落ち着いたというか、以前のような大賑わいということもなく、午前中だったせいもあり、比較的ゆっくり見ることができました。でも、ここは年齢層高し。ツアーか何かの団体さん多し。

1章 プリミティヴィズムの発見:パリ到着、ポール・アレクサンドルとの出会い

2章 実験的段階への移行:カリアティッドの人物像-前衛画家への道

3章 過渡期の時代:カリアディッドからの変遷-不特定多数から実際の人物の肖像画へ

4章 仮面からトーテム風の肖像画へ:プリミティブな人物像と古典的肖像画との統合

時代別に展示されているので、主に人との出会いの中で、彼の作品が変わっていく様子を見て取ることができます。はじめは彫刻家を目指していたこと、一番古い作品が1906年頃で一番新しい作品が1919年頃。活動期間が13年間足らずだということに少なからず驚き。調べたら35歳、作品がやっと評価されたところで亡くなったのだそう。

モディリアーニというと、細長い顔、アーモンド形の目、長い首、なで肩の女性や少女というやわらいかいイメージで、特に好きな画家というわけではありませんでした。しかし、今回の展示で印象に残る絵があり、彼に対するイメージが変わりました。

1つ目はカリアティッド。カリアティッドとは、古代ギリシャ建築の梁を支える女性像の柱のこと。梁を支えるのだから、そこには女性の本能を思わせるような、力強い女性の絵がありました。

2つ目は意志ある女性たち。アーモンドの目には、何か曖昧性を感じていたのですが、例えば通称:マリー・ローランサンと呼ばれる「女の肖像」、「珊瑚の首飾りの女」など、鼻っ柱が強そうな、あるいは、強い意志を持った女性を感じます。

モディリアーニの絵に対する世間一般のイメージは先に書いた通りなのだけれど、そういう絵に至った経緯を知ることができたり、また、彼の絵に対するイメージを変えるいくつかの絵に出合えたことは、大きな収穫でした。

先に終了した「東山魁夷展」とのペアチケットだったので、ムダにするのも勿体無いので行ってきた、という感じでしたが、ムダにせずに行って良かったと思えた大回顧展でした。

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2008.05.29

母娘、鹿児島の旅・I LOVE KAGOSHIMA

2泊3日の旅で、私は鹿児島が好きになった。おっとりとした気質というのだろうか、居心地がいいんですね。沖縄には沖縄時間という独特の時間の流れがあるけれど、鹿児島にもそれに近いものを感じた。鹿児島時間は私の肌にあう。

●鹿児島人は安全運転

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こんなに走りやすかった道はない。それは何故か?かっ飛ばす鹿児島人に会わなかったからに違いない。道路が空いていようが少し混んでいようが、みなさん制限速度+5から10キロくらいのスピードで走っている。慣れない道で飛ばすのは少し勇気がいるものなのだけれど、それが無かった。逆に制限速度ピッタリで走る車に、私のほうがいらついてしまったくらい。短気はいかんですね。

「薩摩隼人」という言葉の響きには、素早い感じがあるのだけど、違っていた。おっとり県民性、私は好きです。

●走った。

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3日間、正味2日半で、400キロくらい走ったのではないだろうか。2年分を3日間で走ってしまった感じ。でも、久しぶりに集中して運転して、私は車の運転が好きなんだと改めて思った。

緊張する山道も、先に書いたとおり飛ばす車がほとんど無く道路も混んでいないので、何度も峠越えをしてカーブの連続も全く気にならなかった。とにかく車窓の景色が素晴らしく、運転が楽しくて仕方なかった。また走りたい。

●礼儀正しき少年少女

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仙巌園で出会った、バスで来ていた少年少女たち。すれ違う時に、「こんにちわ!」と全員が挨拶をしていく。

なんてすがすがしいのだろう。肩が触れても黙って行き過ぎる人が多い中で、気持ちよく「こんにちわ!」と言われると私も気持ちよくなり、そして自然と「こんにちわ!」と言ってしまう。

運動着には鹿児島育英館とありました。鹿児島育英館高校2年の少年少女たち。これからもずっとそのままでいて欲しいとお姉さんは思います。

●食、いろいろ

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まずは黒豚。ボルベリアダグリも松苑も晩御飯は黒豚しゃぶしゃぶ。肉色明るく、甘くてなめらか。繊維が細かくお上品。

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こちらは松苑の黒豚しゃぶしゃぶ。お野菜もいっぱいで母と私では食べきれなかった。美味しかったのですが、しばらく豚しゃぶは食べなくてよし。

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夜にお肉、朝食もしっかり食べるから、お昼はさっぱりと食べたくなる。こちらは、嘉例川駅に行く途中でみつけた蕎麦屋、日の出温泉の「きのこの里」。つるりといただいて美味しゅうございました。このお店、若い人たちがきっちりと仕事をしていて、気持ちよく過ごせたオススメのお店です。

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旅の楽しみ、ご当地アイス。今回は、えびの高原(宮崎県)でマンゴーミックスソフトクリームと仙巌園で紫イモソフトクリームをいただきました。マンゴーミックスソフトはマンゴーの酸味とバニラの濃厚な甘さがちょうどよい。

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紫イモソフトクリームはブルーシールのもの。おイモの味を少し感じ、けれどもさっばりといただけました。

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また、今回は食べられなかったけれどこれもご当地アイス。南国白くまアイス。鹿児島限定マンゴー味。残念ながらマンゴーソフトの後には食べられなかった。次は是非食べたてみたい。

●またこんなものを買ってしまった

会社にはお菓子のお土産を買った。そして自分へのお土産はこの2つ。あー、またこんなの買っちゃって。。

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ボルベリアダグリで見つけてひとりでウケてしまった。だって、「サイゴリゴ14」です。鹿児島の西郷さんとゴルゴ13。それで、サイゴリゴ14。西郷さんが迷彩服着てマシンガンを持って、ちゃんと犬も連れている。ウケた。。。そして、買って帰って、どうしようか。。。

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えびの高原の鹿児島民芸店で見つけて気に入ってしまった下駄、1500円也。特に鹿児島彫りというわけではなく、ただ民芸品のお店にあっただけ。けれども彫りの模様や鼻緒が素敵でシックで。ちょうど下駄を探していたので、お値段もよろしく即買いでございました。

●親なび姫じゃない

母と娘の旅。娘が企画し親がお金を出して行く旅行。それを親なび姫というらしい。今回、母が出してくれるというので宿代はお世話になった。その代わり、レンタカー、ガソリン、そして運転は私。とりあえず50:50だったと思います。本当は私が全て面倒みるべきかもしれない。けど、母はそれで満足してくれたので、行ってよかったと思っています。

ただ1つ心残り。観光地で母の写真は撮ってあげた。だけど一緒の写真が無い。自分を撮らないことに慣れてしまったからだろうか。画像を選んでいてやっと気づいた。次に行く時には必ず一緒の写真をたくさん撮ろうと思っています。

母娘、鹿児島の旅3日間。初日は不安ではじまったけれど、母と岩盤浴、温泉、食事、桜島散歩。なかなかよい旅でした。半年に一度は行こうと決めた。次は秋。もう行き先は決まっている。それまで元気でいてね。

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2008.04.21

東京国立博物館 法隆寺宝物館

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美術館、博物館というと特別展しか観に行かないことが多い。けれども、常設展も素晴らしいのだということを実感した「東京国立博物館 法隆寺宝物館」。 

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まず、外観が美しい。上野の緑の中にシンプルで美しい直線と直角のフォルム、ガラスを多用した建物が美しく調和しています。

設計は建築家・谷口吉生氏。父親はモダニズムの建築家・谷口吉郎氏。東宮御所、帝劇、東博・東洋館、そして昨日行った東京国立近代美術館等、多くの名だたる建物を設計した方。吉生氏自身は丹下健三都市・建築研究所に所属していたこともあったそう。法隆寺宝物館の後、ニューヨーク近代美術館新館の設計も行っています。

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けれども、中はもっと素晴らしいものでした。

明るい外からほの暗い館内に入る。第2室、暗さに目がなれると、そこには一体ずつガラスケースに収まった26体の観音菩薩立像がいらっしゃる、静寂で柔らかな空間が広がっていました。なんて素晴らしい演出!

特別展「薬師寺展」が行われている平成館の混雑とは違い人がいない。私だけ。この素晴らしい空間をひとりじめした贅沢な時間。座り心地のいいコルビジェソファがあり、資料室では関連する本も読める。さすがは国立の博物館。知っていたのに、どうしてもっと早くに来なかったのだろう。。。

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法隆寺宝物館には、ホテルオークラのガーデンレストランが付属しており、美しい新緑を見ながら食事することができます。食事も目的の一つだったのだけれど、メニューを見たら重いお料理が多いのでパス。パスタや軽食をおいて欲しいな。

先日行った時はハナミズキとキクモモが満開。庭の散歩も気持ちよい。お気に入りの観音菩薩像にも出会ってしまいました。だから美術館、博物館通いはやめられない。

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2008.04.19

生誕100年 東山魁夷展

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東京国立近代美術館で開催されている『生誕100年 東山魁夷展』に行ってきました。

東山画伯の企画展は必ず行っています。前はいつに行っているのだろうと思って調べてみたら、2007年1月4日。確実にブログが私の記録になっている。凄いなぁ、とつくづく。。。

朝一番に行ったのだけれどかなりの人。けれども、東山画伯の絵は大作が多いために各絵の前にスペースがあり、人がいっぱいで見られないということはありません。

また、展示を見る時は音声ガイドのお世話になりますが、今回の音声ガイドは東山画伯ご本人の解説ということで、画伯の声で説明を聴きながら見て回りました。

先週、「美の巨人たち」で紹介されていた、「残照」もありました。大好きな桜の花の絵「花明り」「曙」「花宵」もありました。

画伯の絵が素晴らしいと思うところは、絵の中の空気が感じられること。吹いている風、音、温度、香り。。。そこにいなくても絵を見るだけで感じられる。

例えば、今回も展示されていた唐招提寺の障壁画「揚州薫風」。絵の前に立つだけで、少し水気を帯びた暖かく優しい風が吹いていて、その風に自分が包まれているような感じがする。

例えば、「花明かり」。暖かな夜。満開の夜桜の周りをそぞろ歩く人たちの話し声が聞こえてくるような感じがする。

また、画伯の絵を見ていて気づいたこと。私がデジカメで撮る時の構図は、画伯の絵の構図に似ているということ。しだれ桜は「花明り」のように撮っていたし、建物を撮る時の窓やドアの配置、木をピンで撮る時。。。画伯の絵を見ているうちにそうなってしまったのだろうか。。。

東京の後は、長野に巡回するとのこと。東京では展示されていなかった「年暮る」は長野では展示される模様。ずっと行ってみたいと思っていた長野県信濃美術館東山魁夷館で開催されるということなので、ちょっと遠出してみようかな、と計画中です。

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その帰り、遠くに桜の花を見つけて歩いてみました。

内堀通り沿い、気象庁前の竹橋駅出口の辺り。短いけれど立派なヤエザクラの並木があります。ここの桜ははじめて。散りそうで色は悪くなってきてしまったけれど、画伯の絵を見て、桜を見て、思いっきり日本の休日となりました。

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2008.02.10

夜の国際フォーラム、美しさに感動

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BS朝日の「トウキョウリラックス」という情報番組を気に入っています。

先週のトウキョウザッピンのテーマは「新トウキョウビューイング」。眺めが楽しめるスポットとして夜の東京国際フォーラムのガラス棟が紹介されていました。

いつも気づかずに通り過ぎている国際フォーラムの魅力に新たな驚き。だから、夜の東京国際フォーラムにお散歩してきました。

感想。beautiful! wonderful! marvelous!イチオシの穴場です。

ガラス棟7階からの眺めがすばらしい。冒頭の画像は、その7階からの眺め。

ガラス棟天井を支える白い骨組みが、恐竜の骨のようにも、巨大な繭のようにも見える。そして、眼下にはガラス棟を行きかう人たちが小さく見えて、なんだか非現実的な光景を目にしているような妙な感覚。

そしてこの眺め、高いところが好きな私にはとても心地よい眺めですが、高いところが苦手な方は避けたほうがいいかもしれません。

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ガラス壁側にスロープがついていて、7階からスロープを下って降りられるようになっているので、しばし空中散歩のように歩いてみました。

この角度から見ると、近未来的な、宇宙船の中のような、そんな感じもします。

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そして、歩きながら上を見上げると、やはり恐竜の骨のよう。。。その白さが圧倒的で美しい。

デジカメで撮りながら、30分近くかけて地上まで降りました。降りきってから改めて上を見上げて、美しかったなぁ、とか、あのスロープを歩いて渡り廊下(というのだろうか?)そこを渡ったのだなぁ、と上から見た光景を思い出してみたり。。。

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昼間の国際フォーラムではさほど気に留めないですが、ガラスと白い骨組みだけでできている無機質な世界に色を添えてくれるのが、インフォメーションや案内表示板の赤や黄色や青の光。かなり強い色なのだけれど、周りが白や無色だから全くうるさいと感じません。

むしろ、無色の世界から私たちを救ってくれて、非現実から現実に引き戻してくれているとも言えるかもしれません。

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東京国際フォーラムは、完成当初から赤字のハコモノとか東京都のお荷物とも言われる施設の1つと言われています。けれども、こうした美しい施設が都内のアクセスしやすい場所にあり、気軽に立ち寄れるということ、私は嬉しく思っています。

コンサート、丸の内と連動したイベント、骨董市、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、国際会議などなど、最近は赤字幅も減少したと新聞で読んだ記憶があります。もっともっと活用の幅が増えて、存在自体が喜ばれる施設になればいいなと思います。

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2007.12.08

世界を魅了したティファニー

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東京都庭園美術館で開催されている「世界を魅了したティファニー1837-2007」を見てきました。

親しくさせていただいているティファニーブティックの方からチケットをいただいていて、やっと行くことができました。

白金に行くのは数年ぶり。東京都庭園美術館はたぶんはじめてです。

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国立科学博物館付属自然教育園の一角にあるので、周りにはたくさんの木々。銀杏並木が黄色に色づいてとてもキレイです。

東京都庭園美術館は朝香宮邸を美術館として公開しているもので、その様式は1920年代から1930年代にかけてヨーロッパの装飾美術を席巻したアール・デコ様式なのだそう。

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全ての部屋が公開されているわけではなく、年に数回の特別公開の時にだけ公開される部屋もあるのだそうです。

文化財だから室内の写真撮影はNG。新館にあったクリスマスツリーも撮影禁止で残念でした。

さて、ティファニー展。普段は見ることができない貴重なアーカイブが見られるという言葉どおり、ため息が出るような素晴らしいジュエリーがたくさん。

キャラット数を考えるのも野暮だし、金額換算も野暮。

ただ単純に、原石を惜しげもなく使い、素晴らしい作品を作り出したデザイナーたちに感嘆するだけ。

素晴らしいジュエリーに、ガラスケースに思いっきり近づいて、正面、左右から角度を変えて見直して、そうやってずっと前を動かないおばさま方がたくさん。だから、超、混雑。

だから、そんなに展示数は多くないはずなのに、とても時間がかかりました。熱気で大変疲れました。。。

しかし、ハイジュエリーは本当に素晴らしく、疲れはしたけれど、目の保養になるとともに気持ちも豊かになりました。

フランク・ゲーリーのリングやパロマ・ピカソのバイザヤードなど、自分がしているジュエリーが展示されていたことも嬉しい。

美術館を出てから、少し庭園を散歩して帰りました。

館内の熱気から開放されてとても気持ちがいい。

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庭園の入り口には、植物で作ったクリスマス・リースと思われるものが。洒落ています。

でも、見様によっては、正月のしめ飾りにも見えるような。。。

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庭園は紅葉真っ盛り。今年はどこの紅葉を見ても、赤の色がキレイに出ています。

こちらでも楓の赤が太陽の光に映えて、お天気の庭園は少し寒いながらも爽やか。

美しいジュエリーと美しい紅葉を見て、満たされた一日でした。

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2007.09.20

BIOMBO/屏風 日本の美

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昨日の話になります。「東京ミッドタウン能狂言」の開演まで時間があったので、サントリー美術館で開催されている、「BIOMBO/屏風 日本の美」を見て来ました。

新しくなったサントリー美術館は今回がはじめて。

同じ六本木の国立新美術館と正反対の、クローズドの静かで落ち着いた空間でした。

人も適度、丁度よい間隔でチェアやソファが置かれており、ゆっくりと自分のペースで作品を見る環境が整っています。

作品数に対して料金が割高な感じはしますが、いい美術館だと思います。

「BIOMBO」とは「屏風」のこと。今回の展示は、

 1.屏風の成立と展開

 2.儀礼の屏風

 3.BIOMBOの時代 屏風に見る南蛮交流

 4.近世屏風の百花繚乱

 5.異国に贈られた屏風

 6.海を越えた襖絵と屏風絵

という6つのテーマで屏風を紹介しています。

何しろ大きいですから、近くに寄って細部を見て、離れて全体を見てと、大きく動きながら屏風を見て行きました。

屏風って不思議ですね。装飾品、鑑賞品であると共に、ある階級の人々にとっては家具といいますかその1つだったのですよね。

暗くライトで照らされた展示室の両側、ガラスの中に展示された金色の屏風たちの眺めは壮観でした。

二曲一双、四曲一双などの屏風もありましたが、やはり六曲一双が一番安定しています。

特に気に入ったのは、6.海を越えた襖絵と屏風絵セクションの狩野雅楽助之信筆「松下麝香猫図屏風」。

両方の図屏風に描かれている猫がおちゃめでかわいい。

この図屏風は普段はサントリー美術館とボストン美術館に分かれているのですが、今回の展示で久しぶりに両方の猫たちが合うことができたのだそうです。

東京ミッドタウンに行ったついで、1時間でもサントリー美術館で豪華絢爛な屏風たちを見て静かな時間を過ごすというのも、なかなか大人な過ごし方ではないかと思います。

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2007.09.19

東京ミッドタウン能狂言

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本日の午後、はずせない私用があってお休みをいただきました。

夕方までにそれを終わらせて、夜、東京ミッドタウンで行われた「第一回東京ミッドタウン能狂言」を見て来ました。

野外、芝生公園に特別に舞台と客席をしつらえて、夜空の下で行われました。

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二夜連続で、本日は記念すべき第一回の第一夜。プログラムは以下の3本。

 ・大蔵流 三番三 ・・・ 茂山正邦、茂山茂、他

 ・大蔵流狂言 仁王 ・・・ 茂山千五郎、他茂山千五郎家一門

 ・和泉流狂言 蝸牛 ・・・ 野村萬斎、他

どれも特徴があって面白い演目でした。

「三番三」は、東京ミッドタウンという都会の真ん中、しかも野外で、太鼓や笛の音が響き渡り、なんだか不思議な感じ。

そして、「仁王」は、関西の茂山一門らしいノリで、現代的なアドリブのかけあいが面白かった。

けれども、やはり一番は萬斎さんの「蝸牛」です。

主人に長寿の薬であるカタツムリを取りに行くように言われた太郎冠者。しかし、カタツムリを知らない太郎冠者は、藪の中で寝ている山伏(野村萬斎)をカタツムリと思い込んでしまう。これは面白いと思った山伏はカタツムリになりすまして、そこからのかけあいが面白い。

会場は面白さに笑いにつつまれて、とってもいい雰囲気。

「日本語であそぼ」で萬斎さんがやっていた、「はーっはっはっはっ」という萬斎さん得意の高笑い、そして、「でんでんむしむし」と囃子言葉を直に見ることができました。

萬斎さんは、きちっきちっとした所作、めりはりがあるはっきりした声、よく通る笑いなど、全てが他の狂言者よりも優れている。

久しぶりに生で見ましたが、スペシャルな人だと再認識。萬斎さんの「蝸牛」が見られただけでも、行ってよかったと思いました。

東京ミッドタウンの芝生公園という都会の真ん中の野外での初の試みでしたが、今夜は風も涼しく、非常に気分良く見ることができました。

ただひとつ、上空を何度かヘリが旋回してヘリの音で役者さんの声が聞こえなくなることだけはいただけませんでした。もったいないです。

でも全体としてはとても満足していて、来年もチケットが取れたら、また行きたいを思っています。

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2007.09.06

平山郁夫の強烈な絵

台風が接近中。業務命令で定時で会社を出ることができるのは、なんか嬉しい。

家に帰って落ち着いた今は、部屋でぬくぬく。

守られていると思える環境下の台風や雷は、今でも子供のようにワクワクしてしまう。

子供の頃から台風=家に篭る、というイメージがあり、お篭りが好きな私はチャンスだと思ってしまうのです。

不謹慎。スミマセン。いや、明日朝の出勤の時は、きっとワクワクなんて言っていられないことでしょう。。。

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さて、いつも利用している有楽町駅で電車を降りた時に、目に飛び込んできた大きな赤いボード。

よく見ると、東京国立近代美術館で9月4日から開催されている、「平山郁夫 祈りの旅路のボードでした。

平山画伯が77歳の喜寿を迎えたことを記念して企画されたもので、代表作の約80点が出展されているのだそうです。

ボードに使われていた真っ赤な絵は「広島生変図」

赤は、原爆投下時、広島の街を包む紅蓮の炎。その赤があまりにも強烈で強く興味を持ちました。

ピカソのゲルニカやゴヤの光と影の絵を見たときと同じ、グサリと刺されるようなそんな強烈な絵。

調べてみると、平山画伯自身15歳の時に広島で被爆したそうで、だからこれだけ強烈な絵が描けたのかもしれません。

でもそれは悲観だけで終わらない。立ち上がろうとする画伯の強い意志を、真っ赤な炎の上空に浮かぶ不動明王に見ることができる。凄い絵、本当に。

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一方こちらは、地下鉄の通路にあった「高燿る藤原京の大殿」

全く違うけれども、こちらもまた違った強烈なインパクト。

色遣いなのだろうか、構図なのだろうか、画伯の想いなのだろうか。。。

平山画伯のことは一応は知っていましたが、ちゃんとまとめて絵を見たことがありませんでした。

いい機会なのでこの展示を絶対に見に行こうと思っています。

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2007.07.29

ル・コルビュジエ展

昨日、東京シティビューの「SKY AQUARIUM」について書きましたが、六本木ヒルズに行った本当の目的は、森美術館で開催されている「ル・コルビュジエ展-建築とアート、その創造の軌跡」を見ることでした。

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何度かブログにも書いていますが、コルビュジエは好きな建築家のひとり

津田晴美さんの本で、カップ・マルタンの小さな休暇小屋を知ってからは特に。

今回の展示は生誕120年を記念して、建築をはじめとして、絵画や彫刻、そして家具にまで及ぶ彼の作品の全般を、テーマに沿って展示しています。

こんなに絵を描いていたとは知りませんでした。絵が建築の根源になっていたことも。

建築については、写真、設計書、模型が一緒に展示されているので非常にわかりやすいです。

有名なフランス・ロンシャンの礼拝堂の模型もありました。「美の巨人たち」でも見ましたが、やはり素晴らしいですね。絶対に見に行きたい建築物の1つです。

順風満帆のように見えますが、彼の建築に対する考え方が既存の考え方を逸していたため、受け入れられずにプランで終わってしまったことも多かったようです。

特に、都市計画については、実現したのはインドのチャンディガール計画のみとのこと。

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でもやはり、建築家としてのコルビュジエは凄い。

今回、パリの彼のアトリエ、集合住宅マルセイユ・ユニテのメゾネットタイプ、そしてカップ・マルタンの休暇小屋が会場に再現されており、実際にその中に入ってコルビュジエ空間を体感することができるようになっています。

パリのアトリエは実質的で居心地がよさそうな部屋。内装の色・素材、採光を考慮した窓の配置と使われているガラスのタイプ等、非常に興味深い。

マルセイユ・ユニテのメゾネットは、人の体の寸法と導線を意識したつくりになっていて、コンパクトだけれども狭さは全く感じません。

しかし、完成した当初は、簡素すぎるとか、低所得層向けには華美すぎるとか、いろいろと批判はあったのだそうです。

また、ここはコルビュジエが考えた基準寸法「モデュロール」に基づいた寸法でできて、テレビ東京「美の巨人たち」のコルビュジエがテーマの時に出てくるモデュロール兄弟を思い出して、彼らはいないかな、などと探してしまいそうになりました。(笑)

そして、休暇小屋。同様にモデュロールに基づいた3.66メートル四方のコンパクトなつくり。中に入って数歩歩いて、そしてすぐに出てこられるそんな小ささ。

中は、ベッドが2つ、仕事机(小さい)、最小限のキャビネット、トイレ、そして洗面台。食事は外でするためキッチンは無いのだそうです。究極の最小住宅。

タイトルの副題に「建築とアート、その創造の軌跡」とあるように、彼の作品を知る機会としてよい展示でした。

さて、7/28の新聞にコルビュジエ絡みで面白い記事がでていました。

上野の国立西洋美術館本館は日本で唯一のコルビュジエの作品ですが、フランス政府が世界文化遺産への推薦を検討しているのだそうです。日本国内の文化遺産を外国政府が推薦するのは初めてなのだそう。

しかし、国立西洋美術館本館は世界遺産登録に必要な国の重要文化財指定を受けていないとのこと。文化庁も前向きだそうで、今後の動きを見守りたいと思います。

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2007.06.24

国立新美術館「SKIN+BONES」

昨日書いた国立新美術館のカフェの話。カフェが目的でしたが、せっかくなので展示も見てきました。

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SKIN+BONES(スキン+ボーンズ)」という、建築とファッションを同一テーマに沿って展示したものです。

今の国立新美術館のウリは「大回顧展モネ」ですが、印象派にはあまり興味がありません。それに、モネは7月2日までなので、超混み混みで凄い列。それを見てもうアウト。

対してこちらは適度な人の入り。落ち着いて見ることができました。

また、見ている人が明らかに違う。モネは、ほぼ一般的な客層。特に年配の人が多いけれど、こちらはファッションを志しているような外見の若者が多かった。

主として3つのテーマで構成されています。

○シェルター:建築と服の両方について人体保護機能の側面から見た展示。

  デザイナーのテス・ギバーソンの言葉が印象的。

 「子供の頃は誰しもが自分だけの世界を作りたいと思うのです。毛布とか枕とかシーツとか・・・。・・・人が避難できる場所を作りたいと思うのは本能的なことです。」

○幾何学・ヴォリューム:建築と服を幾何学、ヴォリュームという側面から捉えた展示。

 幾何学の組み合わせで形成される建物や服、バブルや曲線で形成される建物や服。特に、建築模型は見ていて飽きません。

○技法:建築も服も、構造化、構築/脱構築/再構築、包む、ドレープをつくる、畳む、プリーツをつける、プリントする、織る、はりだす、吊るという技法で作られる。

建築は、デッサンやVTRや模型の展示。夢のような建築物たち。世界はデザインで満ちている!都市空間のあるべき姿を見たような感じでした。

また、先日ティファニーで購入したリングをデザインした建築家、フランク・ゲーリーの制作過程も見ることができました。

ファッションについては、映像でしか見たことがなかったデザイナーの服の素材感やフォルムを間近で見られました。でも、服は人がまとってこそ生きるもの。展示はあんまり、かな。。。

山本耀司の1999年春夏のウェディングコレクションがVTRで流れていました。このコレクションは耀司さんの中で最も好きでした。

耀司流ウェディングドレスは本当に本当に美しくて、当時WOWOWのファッション番組を録画して繰り返し見ていました。こんなところでこのコレクションを見るなんて。。。 

建築とファッションの共通概念をテーマにした、なかなか面白い展示でした。 

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これは別の日に入った時の美術館エントランスへのデッキ。ちょうど雨が降った日で、濡れたデッキに美術館の壁面が映り、その模様が美しく思わず撮ってしまいました。

でも、こんなの撮ってヘンな人だと思われたことでしょう。というよりも人が行きかう中で立ち止まって撮影なんて、きっと邪魔だと思われてましたね。いや、申し訳ありません、でした。

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2007.05.05

私たちは星のかけら

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日本橋HD DVD プラネタリウム に行って来ました。

実は、仕事の都合で先日ブログに書いた科学技術週間の無料期間にはいけなかったのです。だから、有料で。。

「宇宙へのパスポート(40分)」、「星空の贈りもの(20分)」。1プログラムずつ入れ替えがあります。

ほぼ180度になるリクライニングシートに座って、寝て、リラックス。

ふっとライトが消えて、暗闇に目が慣れて、見えなかった星たちが見えてくる時が好き。

星が少しずつ増えていって、いつの間にか満天の星。

普段肉眼では見えない星々までも映し出された夜空は、とっても賑やかです。

「宇宙へのパスポート」は二部構成になっていて、第一部が宇宙連詩、第二部が宇宙空間を旅する宇宙へのパスポート。

宇宙連詩については、こちらを参考に。

宇宙空間を旅する。地球から太陽系、銀河系、そして銀河系の外へ。

速度を上げていく感覚にドキドキ。ちょっと心臓に悪いかも。本当に高速移動しているような感覚なのです。

オリオン座のオリオン星雲に飛び込む。そこに吸い込まれていく感じがいい。中には生まれたばかりの星たち。その間を飛んだ。

宇宙空間を旅した後は、宇宙連詩の続きを。今度はナレーション無し。詩と緩やかに流れる音楽と宇宙の星だけ。自分のペースでイメージング。

UNIVERSE!私たちは宇宙の中の無数の星のかけらなんだ。

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宇宙連詩に感動して泣きそうになりました。

読んでいて思い出したのはユーミンの大好きな曲。とても素敵な詩なのでご紹介します。

 青い船で ~アルバム「VOYAGER」より

 作詞・作曲:松任谷由実

 私たちを乗せた船は東へと漕いでゆく
 朝焼けを 夕映えを
 果てしなく追いかけて

 月をよぎる雲の色も
 波のしぶきさえも
 二度と同じ姿はない 永遠の万華鏡

 私たちを乗せた星は涼しげに輝いて
 木星を 金星を
 導いてゆくように

 同じ時を旅している
 たくさんの人の中に
 なぜかとても ああなつかしい

 あなたがいてよかった

 恐れずに生きてゆける
 彗星のように燃え尽きたい

 遠い海を旅してゆく小さな船の上に
 もっと遠い夢を見てる
 あなたがいてよかった

 なぜかとても ああなつかしい
 あなたがいてよかった

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2007.05.04

星の王子さま展

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午前中に用事を済ませ、午後はひんやりとした部屋で読書という休日を過ごしています。

お買い物のついで、松屋銀座で開催されている「星の王子さま展」を見てきました。

星の王子さまは、ずーっと前にDVD付きの絵本を買って、それ以来です。

会場には「星の王子さま」のお話に沿った展示と共に、サン=テグジュペリの写真、手記、ミュージカルの衣装などが展示されていました。

 ・これ何に見える?

 ・自分のことしか考えない人たち(王様、うぬぼれ男、呑み助、ビジネスマン、地理学者)の5つの星

 ・飼いならされたいきつね

 ・ワガママな一輪のバラ

 ・星々のきらめきは王子さまの笑い声

など。何度も読んで知っているお話。それぞれのエピソードが持つ意味を思い出しながら見て回りました。

会場はただ見るだけではなく、体験できるようになっています。

本来ならば子供がやるものなのでしょう。担当の男性と目が合ってしまい、やりませんか?と誘われてトライ。

光る赤いボールを持ってスクリーンの後ろを歩く私。するとボールから王子さまを星々に運ぶ鳥たちがスクリーンに映写されます。音楽と映像がなんてキレイ。

また、別の部屋では、ある場所に立って両手を挙げて伸びをして左右に体をそらすと、それに合わせてキラキラと天井のライトがきらめき鈴の音がします。これは、王子さまが笑っている5億の鈴のイメージ。

「砂漠と向き合う人生」というコーナーがありました。

サン=テグジュペリ自身郵便輸送のパイロットで、砂漠で過ごした時間も長かったようです。

彼の職業や砂漠には危険なこともあったようで、それは「夜間飛行」や「人間の土地」を読んで知りました。

見渡す限り砂漠。砂しかない世界。会場で目をつぶりその果てしない時間を想像。

砂漠の朝焼けや夕陽がどんなに美しいかは写真で見て知っている。心の目で見てごらん、そこに水を隠しているから砂漠は美しいんだ、という声が響く。

それでも、やはり、砂漠と向き合う時間を想像することは、私を途方に暮れさせました。

寓話はそこに厳しい事実を隠している。童心に戻った気持ちと大人の気持ちとがないまぜになった時間。なかなか感慨深い展示でした。

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2007.04.15

国立新美術館

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東京ミッドタウンに行った日、そこから歩いてすぐの新国立美術館に行ってきました。

安藤忠雄の後は、黒川紀章。豪華ですね。。。

東京ミッドタウンの直線に対して、こちらは波打つような曲線

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想像していた程は大きくはなかったですが、横に広く、デジカメに全景を収めることができません。

なので、森美術館に行った時に52階の東京シティービューから撮った全景を。

一番上の画像は美術館の正面入り口ですが、この画像では右下のとがった三角があるところ。全体の中では1/6程度。ほんの一部なのです。

青空に淡いグリーンの壁面がさわやかですが、ずっと見ているとクラっときます。。。

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美術館の中はまるで宇宙船の中のよう。美術館としては斬新なつくりです。

先に行った東京ミッドタウンがやわらかい白や木目、緑を多用した有機的なイメージであるのに対して、こちらは、ガラス、コンクリート、グレーといった無機質なイメージで対照的です。

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なお、この美術館は美術品を所蔵しない美術館で、展示会場(国内最大級14,000㎡)を、美術団体や新聞社など企画展をおこなう団体に提供していくという事業形態をとっているのだそうです。

だから、中はいくつもの展示室に分かれており、それぞれの展示室で多彩な企画展が行われています。宣伝されている「モネ展」「パリの異邦人展」もその1つでしかありません。

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ここにも有名レストランが入っています。手前が「サロン・ド・テ ロンド」、奥が「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」。

特に、ポール・ボキューズはパリの三ツ星レストランなので、座席待ちの人が大勢いました。どこもレストランがいちばん人気なのですね。。。

さて、今回私たちは何を観たのかというと、何も観ていません。

午前・東京ミッドタウン、午後・新国立美術館「モネ展」の予定でしたが、人の多さに私も一緒に行った友人も、これは絵を見る状況ではないな、ということで、写真だけ撮って撤収したのでした。

こちらを見ようと、東京ミッドタウンのサントリー美術館をパスしたのに、、、残念。。。。

ところで、東京ミッドタウン-新国立美術館-青山墓地は桜がきれいなんですね。

しかし、行った時は時既に遅し。八重を除いて葉桜でした。

桜好きの私は、絶対桜の季節に来ると心に決めて美術館を後にしたのでした。

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2007.04.14

東京ミッドタウン

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六本木の防衛庁跡地にできた、東京ミッドタウンに行ってきました。

百聞は一見にしかず。今回は画像いっぱいでいきます。

広大で、特に垂直方向に長いので、自然と画像も縦方向です。

地下鉄から地上に上がると、「ここが六本木?」と思ってしまうほどの、明るさ、開放感です。

行った日はお天気が良かったので、光が溢れていて、その光の中で緑が鮮やかでした。

キーワードは「デザイン」というだけあって、それにふさわしい景観、デザインで統一されています。人工物と自然の共存というか、都市空間についてのひとつの方向性が示されてると思います。

デザインは<日本>を意識しており、「竹」「格子」をベースにした直線、「和紙」のやさしい白が繰り返し使われ、清清しい感じ。やわらかい「禅」とでもいいましょうか。

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建物の中は通路の幅を広く取ってあり、また、フロアも判りやすく設計されています。多分大勢の人がいたのでしょうが、混雑している印象がありませんでした。

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ギャレリアは地下1階から3階の天井までの吹き抜け。天井がガラスでできているので、晴れた日にはふんだんに光が降り注ぎます。

自然光が降り注ぐ時、屋上の骨組みを構成する直線のデザインが直線の影を作ります。影までも直線で見えることを意識。

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ここは水も豊かです。天井のガラスを流れる水が光に照らされ、フィレンツェのマーブル紙を思わせる模様を生み出しています。

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また入居しているお店の看板も特徴的です。自社の色を捨てて、空間に合わせている。下の画像は、ちゃんと見ないとセブンイレブンと判りません。

以前ローマに行った時に見た、スペイン階段の隣に出店したマクドナルドが、街の景観に合わせて赤と黄色ではない地味な色の看板を掲げていたことを思い出します。

看板をトレードマークにしているお店に空間に馴染むようにデザインを変更させることのハードルはどうだったのでしょう。

でも、いいですね。落ち着いた雰囲気が高級な印象さえ与えます。

Img_6856

そして、外には檜町公園が広がり、グリーンの芝生にオブジェが映えます。こうして緑が多いことも、東京ミッドタウンの特徴。やはり、六本木とは思えないでしょう?

Img_6689

さらに、ここはデザインを生み出し、育て、発信していこうとする場所でもあり、「21_21DESIGN SIGHT」が設置されています。いかにも安藤忠雄という、コンクリートむき出しの直線の建築です。

Img_6697_1

デザインで特出すべきは、ギャレリア3階のデザイン関係のショップです。東京ミッドタウンの本領発揮という具合に、衣食住に関するデザインのお店が集合していて、見ていて飽きません。

見て回って、確かに、東京ミッドタウンは他に似た場所が無い、唯一の場所だと思いました。比較的居心地もよく、何度行っても楽しい場所であり続けるのではないかなと思います。

最後に、私は10時半頃行きましたが、11時のオープンと同時に目的地に向かって突進する人、人、人。。。何事かと思って観察すると、みなさん有名レストランに直行しているようでした。

それは、六本木ヒルズでも表参道ヒルズでも変わらない光景。みなさん、一番の興味は、やはり食事なのね。。。

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2007.04.07

特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ」

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上野・東京国立博物館に「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」を見に行ってきました。

大混雑を予測し開館前に到着できるように行きましたが、既に多くの人が開館待ちで並んでいました。ヤッパリ。。。

私を含めて、みなさんの一番の目的は「受胎告知」

イタリアには二度行っていますが、その二度ともダ・ヴィンチの絵に会えなかった。。。

一度目はミラノの「最後の晩餐」。行った日が公開お休みの日。二度目はフィレンツェの「受胎告知」。この時は絵画出張中。

私はダ・ヴィンチと縁が無いんだなぁ、、、などと思ったものです。だから、今回展示の「受胎告知」は、本当に楽しみにしていました。

展示は第一会場と第二会場に分かれています。

「受胎告知」のみ本館・特別5室にありますが、入場時の物々しさにビックリ。。。

身体の金属探知機と手荷物検査。空港並みの保安体制。

貴重な絵ということは認識してますが、貸し出しの条件や一体ウフィツィ美術館にいくら支払ったのだろう、などと考えてしまいます。

そして、それを通り抜けた先には「受胎告知」。実物との対面です。

前の人たちのゆっくりとした進行を辛抱し、そして絵の前に立った時は嬉しかったですね。立ち止まらないでくださいという注意にも耳をかさず、しばし立ち止まり見入ってしまいました。

思っていたよりも小さかった「受胎告知」

大天使ガブリエルの訪れとお告げを聞いた時のマリアの動き。空気遠近法。均整が取れていてきれいな絵だなと思いました。

一方で、友人が教えてくれたこの絵の別のストーリーを思い出して、思い出し笑いも。ブログでどんなストーリーかは書けませんが。。。(笑)

実物を見て、やはり私は、受胎告知はフラ・アンジェリコサンドロ・ボッティチェリのほうが好きかな。。

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第一会場で目的達成。だから第二会場は、ゆるーく見てまわりました。

今回のレオナルド・ダ・ヴィンチ展、美術鑑賞と思って行くと肩透かしにあいます。

絵の鑑賞は第一会場の「受胎告知」のみで、第二会場は手稿の記述に基づく映像や復元により、ダ・ヴィンチの広範囲な活動をたどる展示となっています。

  1. レオナルド・ダ・ヴィンチの障害
  2. 受胎告知-思索の原点
  3. レオナルドの書斎
  4. 「かたち」のとらえ方
  5. 万物の「運動」
  6. 絵画への結実 

文学、科学、建築学、力学、芸術学、自然哲学、人体研究等、考えながら見る必要があります。

だから残念だと思いました。こんな混雑の中ではなく、もっとゆっくり人が少ないところで考えながら見るべきでしょう。

見終わって、ダ・ヴィンチは、芸術家というよりも研究者(ナレーションでは真実の探求者と言っていました)だと思いましたね。

「モナ・リザ」や「受胎告知」等の絵は、こうした実証や思考といった探求の結果生まれた作品だったのです。

この特別展のサブテーマに「天才の実像」とあるように、彼の研究の軌跡をたどり、レオナルド・ダ・ヴィンチという人を知るよい機会だったと思います。

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2007.03.05

フンデルト・ヴァッサー展

Img_5455日本橋三越で開催されている「フンデルト・ヴァッサー展」を見てきました。

この方、存じ上げず、全く予備知識無しで見ました。

三越のパンフレットの紹介内容を転載すると、

「「あなたは自然のお客だ」と語る芸術家フンデルトヴァッサー。彼にとって創作とは人と自然の共生方法を模索することでした。その活動は、絵画、版画に限らず、建築デザイン、そしてエコロジー運動にまで及びました。」

とのこと。確かに森、芝、水などと人というモチーフの作品が多い。

特に、水は彼のモチーフだったらしく、ドイツ語で、”フンデルト”は”100”、”ヴァッサー”は”水”。だから彼の名前は<百の水>。版画の中にも、<百水>という刻印がありました。

しかし、見に行ったものの、近代美術は私には理解し難いところが多く、とっつきにくい分野なんですね。

彼の作品も絵を見て解ろうと努力するのですが、やはり解らない。タイトルを見て、それを起点に想像するのだけれども、やはり解らない。。。

だから途中から考えるのは止めて、見て感じるだけにしました。

自分の基準に照らして、好きか嫌いか、良いか悪いかだけ。そうしたらラクになりました。見て回るのも早くなったけれども。。。

わかりにくい彼の作品の中でポスターだけは別で、非常にわかりやすいものでした。

が、当然ですね。でないと、ポスターの意味がありません。

自然と人の共生が彼のテーマだったから自然保護のポスターが多いんですね。

ノルウェー環境省と環境保護連盟による酸性雨問題に関するキャンペーンのポスターは、

 Save The Rain. Each Raindrop Is A Kiss From Heaven.

 雨滴は天からのキス。。。素敵な言葉です。

しかし、ポスターはこのコピーとは裏腹ないくつもの黒い雨滴。ほわん、としてちゃいかんのです。

彼のバイオグラフィーを見ると日本とのつながりが深いことがわかります。

日本人女性と結婚していたこともあるようだし、驚いてしまうような外観の大阪市環境事業局舞洲工場(ゴミ処理場)のデザインもしているし、TBSに21世紀カウントダウン時計のデザインもしている。

しかし、、、芸術とは、、、と考えてしまった展覧会でした。

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2007.02.27

東京シティビュー

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昨日の森美術館のお話の続き。

美術館は森タワーの53階にあって、同じ53階にある展望台・東京シティービューにも入ることができます。

ここの眺望は素晴らしいですね。360度見渡せます。お天気がよくて景色もよく見えて、高い場所が大好きな私は上機嫌。

次に行く予定の国立新美術館も見下ろしてしまいます。(画像右下の建物がそう)

また青山墓地の全体も見下ろすことができるので(画像中央建物が無い部分)、これから桜の季節はここからのお花見もいいですね。

その奥には新宿新都心も見えます。

東京の景色って、世界に誇れるものだと思います。本当に。

そしてここは、座って見られるようにソファーがたくさん用意されているのもいいと思いました。

夜景は見ていないですが、昼間の開放感とは違ったまた違う東京の夜の景色を満喫できそうです。

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2007.02.26

<笑い>2展

森美術館で開催されている、<笑い>の展示、「日本美術が笑う」「笑展」を見に行ってきました。

順路としては、日本美術→笑展 となります。

○日本美術を笑う
 1.土の中から~笑いのアーケオロジー:土偶、埴輪
 2.意味深な笑み:寒山拾得、近世初期風俗画、麗子像
 3.笑うシーン
 4.いきものへの視線
 5.神仏が笑う~江戸の庶民信仰

○笑展
 1.前衛の笑い
 2.小さな笑い
 3.笑いの裏返し
 4.逸脱する笑い

Img_5373_1 まずスタートの埴輪の笑いがかわいらしい。ほのぼの。くったくない原始の笑みといいますか、見ていて思わずにっこりしてしまいます。

そして、江戸期の笑い。南天棒が書いたまんまるでピアスをした達磨図がかわいらしい。”よくできました”的な桜のような刻印も絵の雰囲気に合っています。

同じく南天棒の雲水托鉢図。隊を成してやって来る托鉢、そしてまた隊を成して帰っていく托鉢、英語のタイトルで「coming and going」というタイトルがいい。またまたにっこりしてしまうのです。

そして、笑展。暗闇の中で見た日本の笑いから、明るい中での鑑賞となりました。

こちらの笑いは、考えさせられるシュールな笑い、ブラックな笑い。ぷっと笑ってしまったり、なるほどという気づきもあったけれど、芸術と悪趣味は紙一重。好みの差がかなり大きい。

ポーンタウイーサック・リムサクンの「雪を訪ねる」:巨大なエアコンの前に雪山。小さなストックを持ったスキーヤー。エアコン効きすぎ、という風刺?

動きまわる紫色の脳みそ。これも日々忙しがる人々の風刺?

でも一番笑ってしまったのは、鳥光桃代の作品。ヨーロッパ、アメリカ、アジアの3大陸。大地、ビル群、平原でポジション争いをするたくさんの日本人サラリーマン「宮田二郎」たち。

みんな匍匐前進中。はしっこを一人匍匐前進する宮田二郎。キリンを乗り越えようともがく宮田二郎。ビルに突進する宮田二郎。たくさんの宮田二郎を乗り越えようとする宮田二郎。。。絶対普通ぢゃない。

しばらく匍匐前進する彼らに見入ってしまいました。

こうした作品は楽しめたのですが、目をそむけたくなる作品も。シュールすぎる作品は苦手。日本の埴輪の笑みを見て、ほわ~ん、となっているほうが気持ちいいと思った<笑い>でした。

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2007.02.25

人は見かけじゃないんだな

週末実家に帰っていたときのこと。

車のエンジンをかけようとしたら、かかりません。

そう、バッテリーがあがっていたのでした。

母は運転はできないのですが、バッテリーがあがらないように週に何度かはエンジンをかけていたハズなのでしたが。。。

最近は、車を運転をするご近所さんにエンジンをかけていてもらっているそうで、数日前にもそうしたらしいのです。。。

困った母は、まずそのご近所さんを呼びに行って、そのご近所さんは自分の車を出して、そして2台の車のバッテリーを接続するための接続コードを隣家で借りてきてくれました。

しかし、そこから先、ご近所さん、母、私は途方に暮れる。。。外は、昨日の強風。寒い。。。

そこに、救世主登場!

普段だったら話かけないような、スレているような、ちょっと怖そうなハタチくらいの青年。

どうやらお向かいのアパートの2階から私たちを見ていたようです。

Img_5411_3 ←息を吹き返した後。左がバッテリー切れのうちのカムリ。

彼はまず、接続コードをつなげるため、バッテリー供給側の車をうちの車にできるだけ近づけるように指示。隙間5センチくらいまで2台の車を接近させました。

次にボンネットを開けるように指示。しかし、、、私はどこをどうすればボンネットが開くのかわかりません。バッテリー供給側の車を運転するご近所さんもそう。それで彼が2台とも開けたのでした。

そして彼は、「逆に接続すると爆発するので気をつけてください」と少し私たちを脅した(?)後で、2台の車のバッテリーをケーブルで接続。

そして、「エンジンかけてください」と私に指示し、私がキーをまわすと無事にエンジンがかかったのでした。

「しばらくふかしておいてください。あと、今回こういうことがあったので、カーショップに行ってちゃんと見てもらったほうがいいですね。」と言って、家に帰っていったのでした。

近所の奥様、母、私は彼に感謝、感謝、感謝!本当に助かりました。

見た目はこわそうな感じだけど、話してみるとちょっとなまりがある、兄弟でアパートに暮らしているという、とっても純朴な青年だったのでした。

見た目で判断しがちだし、その見た目もそうそうハズレることはないのだけれど、人は外見で判断してはいけないのだな、とつくづく思いました。

一方で、バッテリーがあがったときの対処を知らない、ボンネットの開け方も忘れていた(確か、教習所で最初に習った)自分の無知ぶりにしょんぼり。

生活の知恵をもっと身につけとかないと、と猛省です。

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2007.01.04

川崎小虎と東山魁夷展

本当は今頃、イタリアに行っているはずでした。しかし、、、一緒に行くことにしていた友人のパスポートの期限切れが発覚し、旅行はとりやめ。その代わり、ゴールデンウィークに行きます、絶対に。

ということで、今週は会社をお休みする予定だったので、そのままお休みして東京で過ごしています。

Img_5138 以前から行く予定にしていた日本橋三越で開催されている「川崎小虎と東山魁夷展」に行ってきました。

朝10時に行ったのでスムースに見てまわることができました。展に来ているのは年配の方が多かったですね。

川崎小虎は東山魁夷の岳父に当たる人で、東山画伯は川崎小虎に少なからず影響を受けたそうです。

展示は、川崎小虎にはじまり、東山魁夷、そして小虎の祖父・川崎千虎、川崎塾塾生の絵へと続きました。

川崎小虎の絵を見たのは初めてです。とても優しい色遣いで、優しい絵を描く人なのだなぁと思いました。

画像はリーフレットです。リーフレットには、川崎小虎の「春の訪れ」が使われていました。これは屏風絵の半分で、左側のもう半分の屏風絵には、冬枯れた草木が芽吹いていく様子が描かれています。

イタリア風にいうと、ボッティチェッリの「プリマベーラ」という感じかしら。

「プリマベーラ」には、三美神、春の女神、花の女神が描かれていましたが、この「春の訪れ」にも天女のようなたおやかな二人の女性が描かれています。春のモチーフは洋の東西を問わないのですね。

さて、東山画伯の絵。「清冽」という言葉をあてはめたい。(と思ってリーフレットを見たら、・・・二人の画家が日本画壇に残した、清冽な軌跡を辿ります。と書かれていました。同じイメージなのね)。

そして、私は彼の「青」が好き。空の明るい青や木々の青から夜の闇の青まで、本当にたくさんの「青」があります。今回もその「青」が強く印象に残っています。

また、彼の絵を見るといつも「失われしもの」という言葉を思い出します。失われてしまった懐かしい景色たち。

静かに見ることができて、年明けそうそういい時間が持てました。

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2006.12.28

今年の第九演奏会

Img_5089 昨日のことですが、サントリーホールで行われた日本フィルの『ベートーヴェン/第9交響曲特別演奏会2006』に行って来ました。マエストロは、”コバケン”こと小林研一郎さんです。

彼の第九は有名で、昨年から今年にかけてのテレビ東京のジルベスタコンサートでも彼の第九が選ばれました。

私は彼の第九に通いはじめてから、6年くらいになるかしら。。。

演奏会は生ものなので、その時その時で印象が違います。それには、オーケストラのコンディション以外に、会場や座った席、ソリストや合唱の人たちの違い、いろんな要因があると思います。

昨日の第九は、前から4列目の正面よりもやや左寄り。今までサントリーホールで見た中で一番前の方の席でした。

前の席の特権は音の迫力。そして、マエストロを間近で見られること。オーケストラに向かって指揮する時のマエストロの表情のひとつひとつをはっきりと見ることができました。

ステージの後方が見えにくく、金管楽器やソリストを見るのに苦労しましたが、そんなマイナスを差し引いても良かったと思えるほど間近で見たマエストロの指揮には感動しました。

どんなに素晴らしい演奏会でも、私はだいたい第3楽章で一度落ちます。気分が良くて。。。

しかし、昨夜は音の迫力、そして、マエストロにひきつけられて全く眠ることができませんでした。

間近で見た迫力、オーケストラから立ち昇っていく音楽に、何度も涙が出そうになったほどでした。

彼は「炎のコバケン」と形容されるほど、その指揮は激しく熱いものです。間近で見ると本当にその通りで、きっと演奏後は燃え尽きたようになってしまうのでしょうね。

だからいつも、「ごめんなさい」と言ってアンコールはありません。寄付のお願いがあった昨年を除いては。。。

Img_51001_1 そして、アフター・コンサートは、これもまた習慣となりつつあるアークヒルズのオー・バカナルでのお食事。

いい音楽の後は美味しいお食事。

たくさん食べたかったけれども、コンサートの後の高揚感と時間的にも遅かったので、シャンパンと前菜、メイン。そしてデザートを少し。

それはそれはしあわせな夜でした。

そんな夜を過ごした後だったので、本日仕事納めでしたが出社が苦痛で仕方ありませんでした。

今年の区切りだからと頑張って出社したけれども、はやく仕事を切り上げたくて、、、納会後は即、会社を後にしたのでした。

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2006.12.10

ベルギー王立美術館展

Img_47431本日まで開催されていた「ベルギー王立美術館展」を見に、国立西洋美術館に行ってきました。

最終日だけあって、やはり混んでいました。

音声ガイドと作品リストを頼りに、なんとか見て回りました。

以前は音声ガイドを使うお金も惜しんだのですが、今は充実感を得るためには必須です。

ブリューゲル、ルーベンス、クノップフ、デルヴォー、マグリット等の作品が展示されていました。

圧巻はラスト、シュルレアリスムの代表作、ルネ・マグリットの「光の帝国」でした。

では、印象的だった作品をいくつか。

Img_47451○ヴァレリウス・ド・サーデレール「フランドルの冬」・・・どんよりとした雪空。雪が降り積もった林。そして、その中にたたずむ家々。雪空ってこうなんだよね、寒いのだけどなんだか暖かく感じてしまう、なぜか心に触れる作品でした。

○エミール・クラウス「陽光の降り注ぐ小道」・・・点描を使った作品。明るくて、みずみずしくて、”陽光降り注ぐ”というタイトルがぴったりで、気持ちがいい作品でした。

Img_47441ポール・デルヴォー「夜汽車」・・・空に細い細い三日月。キーンと冷えた夜の停車場に列車。それを見つめる女の子。夜の深い青が美しい作品です。

ルネ・マグリット「光の帝国」・・・画面上半分は昼、下半分は夜。相反するものが調和して存在している、とても不思議な絵です。

Img_47521 「光の帝国」はとても気に入っていて、大きなポスターを購入してしまいました。そのうち銀座の額縁屋さんに行って絵に合う額縁を購入し、部屋に飾りたいと思っています。

ルネ・マグリットは、宇都宮美術館が出来たとき、一番の目玉作品として「大家族」が購入され、それを見に行ったのが最初です。この人が描く空の水色はやわらな水色で、それが印象に残っています。

「ベルギー王立美術館展」、大きな期待はしていなかったのですが、なかなか充実していて、見に行ってよかったと思っています。

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2006.11.27

入江泰吉「斑鳩の里落陽」に想う

Img_06241 11/25の美の巨人たちは、入江泰吉「斑鳩の里落陽」でした。

画像は奈良市写真美術館の入江泰吉コレクションのページを参照ください。

昨年の6月、この美術館に彼の写真を見に行って来ました。その時に、「斑鳩の里落陽」も見てきました。

何年も待って捉えた一枚。

夕暮れに浮かび上がる法隆寺・五重塔のシルエット。押し寄せるうろこ雲。黄色い光のように伸びる雲間。全てがこれしかないという瞬間。

写真はさることながら、私がこの日の美の巨人たちで印象に残ったのはその中の語りでした。

法隆寺で思い出すのは、聖徳太子、世界最古の木造建築、夢殿といった華やかで明るい話題です。

しかし、法隆寺には悲しい出来事があったということを番組で思い出しました。

法隆寺は、聖徳太子の息子・山背大兄王が、蘇我入鹿に攻められ自害した場所(場所は斑鳩寺)。つまり、聖徳太子一族が滅亡した場所だということ。

蘇我氏と聖徳太子一族は身内の関係で、太子と入鹿はおじとおいの関係だったのに。。。

Img_05761 この時代は、権力闘争に明け暮れて、裏切り、陰謀が満ち満ちて、権力のためならば身内だろうと関係無い、そんな時代でした。

同じく、入江泰吉が撮った「二上山暮色」。ここは謀反の疑いをかけられ自害した悲劇の皇子、大津皇子が眠る場所。

そうしたいにしえの人たちの<気配>を入江泰吉は写真に込める。だから、美しい風景写真というだけではない何かがある。

私は彼の写真に湿感を感じます。それが、<気配>なのかもしれません。

こういう話を書いていると、また奈良に行きたくなってしまいます。今頃はきっと紅葉がきれいなのでしょうね。

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2006.11.26

仏像・一木にこめられた祈り

Img_45711_1

東京国立博物館で12月3日まで開催されている「仏像」。ようやく観に行くことができました。

仏像好きの私。楽しみにしていた展示です。

朝一番で行ったのですが、残りの会期が少ないのでやはり混んでいました。

静かに見るべきものなのでしょうが、残念ながらそうはできず、音声ガイドと解説を頼りに人ごみをかき分けて観て回りました。

ビャクダン、カヤ等、全て1本の木から作られたもの。まるで布のようにみえる細かいひだ。素晴らしいと思いました。

彫り師はどんな想いを仏像に込めたのでしょうね。1300年も前から存在する仏像には<気>すら感じます。

以前、三十三間堂の仏像について書いた時に、仏像は横から見ることが好きだと書きました。

観音菩薩立像もそうで、すらっとした立ち姿が美しいです。まぁ、中には寸胴だったり、前のめりだったりというのもありましたが、それも見ていて面白かった。

中でも、向源寺(奈良)や秋篠寺(奈良)の十一面観音菩薩立像は、お寺で静かに向かい合いたい思いました。特に、向源寺の十一面観音菩薩立像は白州正子や井上靖が絶賛したものだそうです。

Img_45701

展示の後半、円空作の素朴な仏像、また思わず微笑んでしまうような木喰のまろやかな仏像は、平安期の仏像とはまた違った趣きがあって面白かったです。

こういう仏像もあるんだなぁ、と仏像の世界は奥が深いなぁと新しい発見でした。

上野公園は少しずつ紅葉していて、仏像を見たあとにのんびりと紅葉を見ながら帰りました。

イチョウはこんな感じ。そろそろ外苑前もいいかなと思っていたのですが、もう少し待ったほうがよさそうです。

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2006.10.09

金沢二十一世紀美術館

Img_42121金沢の旅、2回目は「教養」。金沢二十一世紀美術館です。

3年越しではないけれど、2年前にオープンして以来、ずっと行きたいと思っていた美術館です。本で見て、そこにあるもの全てが、面白そうと思っていました。

果たして、実際に行ってみると。。。

この日は、前日の晴天とうってかわって、曇り時々雨というあいにくのお天気。

お天気が悪い日には美術館は、この美術館には当てはまりませんでした。

まず、上の画像。ヤン・ファーブルの「雲を測る男」。突然視界に飛び込んできた時には、やっと見られたという嬉しさでしばらく見上げていました。しかし、一面雲では、どんなに両腕を伸ばしても測れまいに。。

Blueplanetそして、ジェームズ・タレルの「ブルー・プラネット・スカイ」。

晴れていれば、 青空を切り取って自分のものにできたのに。。。

残念ながら、見上げると曇天のグレー。

だから、、、青くしてみました。(笑)

壁まで青くしてしまったけれども、なんかね、ディジタルな感じがピッタリとはまるんですね。それも現代アートの1つの特徴かしら?

Img_42041

そしてこれも、お天気だったらもっと青く見えたのにと思う、レアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」。

水中を人が歩いているように見えるのだけれども、実は水は水面10センチくらいしか入っていなくて、その下にはブルーの部屋、空間が広がっているのです。

水面から手を振ると水中の人が応えてくれて、逆に水中で手を振ると上の人が手を振り返してくれたりして、アートを介してコミュニケートしているみたいで面白いです。

アートを遊びのひとつにしてしまう、という感じかしら。。

これらは常設展示ですが、その他に期間限定の展示もされていて、私が行った時には、デザイナー・川崎和男さんの作品展示「artificial heart:川崎和男展」が開催されていました。

我が家のFORIS.TVも川崎さんのデザイン。美術館の中の至るところで展示の説明用に使用されていて、なんだかいい気分。

Img_42661同時期に、奈良美智さんの「Moonlight Serenade-月夜曲-」も開催されていて、左の画像は、そのモチーフの犬。

来年3月21日までの開催期間中に、どんどんこの中に詰め物がされていくそうで、最後には寝転んだ犬が出来上がるのだそうです。

おしまいに、この美術館の雰囲気について。

中学生、高校生、学生が多いですね。勉強の一環で来ているのでしょうが、団体行動の悪い点ばかりが目立っていました。傍若無人。うるさいし落ち着きがない。

静かに鑑賞しなさい、とは言わないけれど、周りの人に迷惑をかけないという最低限のルールは守って欲しいと思います。それだけが残念でした。

お昼を食べたレストランカフェ・Fusion21。白いソファを前面ガラス張りで、オープンで明るい、そしてお食事も美味しかったです。

そして、ここでも最もよかったのがひと。

説明員の方々は地元のボランティアの方のようで、男性も女性も物腰がやわらかでおだやか。お高くとまらずに、質問したことに対して親切に説明してくれます。非常に気持ちがよく、居心地がよい美術館でした。

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2006.02.05

アンリ・マティス「ダンス」

今朝の日経新聞に、私が大好きな絵、マティスの「ダンス」が載っていました。

美の美~絵画は踊る①。今週から何週かに渡って<踊る絵>の特集がされるようです。その1回目。

dance 「ダンス」。エルミタージュ美術館蔵、260×391センチの大きな絵です。

色は、青、緑、濃い茶色、薄い茶色のたった4色。5人の裸の男女が輪になって踊っている絵、です。

そんな単純な絵なのだけれど、「美の巨人たち」でひと目見て、忘れられない絵になってしまいました。

絵に描かれた<踊る>という人間の単純な行為の中に、原始的な楽しみ、躍動感を感じて、なんというか私の本能で、「好きだ!」というそんな気持ちになったのでした。

この日から、いつかエルミタージュ美術館で実物を見たいと思っています。

踊りたい気持ちは、誰に止められようと止められない。

もうずっと前に「フットルース」という映画がありました。それは厳しい牧師の影響が大きくロック音楽、ダンスが禁止された町に都会から転校してきた主人公が、音楽とダンスを取り戻すまでを描いた青春映画。彼は牧師がよりどころとする聖書を手に取り、「人は昔から踊ってきた」と集会で町の大人たちに訴えるシーンは感動的でした。

そして、ラストはみんなでダンスのハッピーエンドとなるのですが、高校時代の周りからの抑圧が、なんだか当時の自分とかぶって印象深い映画だったことを覚えています。

さて、今の自分について振り返ってみる。今の自分は「ダンス」しているだろうか、踊りだしたくなる気分を感じているだろうか。。

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2006.01.29

すみだトリフォニーホール

毎年会社の知人から招待いただいているクラシックのコンサートに行って来ました。

すみだトリフォニーホールで催されたみずほフィルハーモニーの定期演奏会です。

いつもよりもたくさんのお客さんが来ていて、自由席の中で二人並んで座れず、友人とは別れて座ることになってしまいました。

指揮は、長田雅人。演奏曲目は、以下の3つ。

・リスト・・・交響詩「前奏曲」

・ドリーブ・・・バレエ音楽「シルヴィア」組曲

・ベートーベン・・・交響曲第5番「運命」ハ短調作品67

そのほかにアンコールで2曲。友人も言っていましたが、なんだかニューイヤーコンサートのような終わりかたとなりました。先日、モーツアルトの誕生日があり、モーツアルト・イヤーがスタートしましたが、ここではその気配は全く無し。

IMG_28011すみだトリフォニーホールは新日本フィルの根拠地。新日本フィルの桂冠名誉指揮者である小澤征爾も設計に関わったと聞いています。

そのせいか、このホールは非常に音響がいいです。昨年、第九演奏会で行った東京芸術劇場よりも数段良いです。

音が立ち上っていくのが分かるんです。特に弦楽器の音がよく聞こえてきます。

また、座席の並びも適度な傾斜があり、前の人の頭でオーケストラが見えなくなることがありません。いいホールだと思います。

このホールは2度目です。父が亡くなった年だから4年前になるのかな。2月14日、小澤征爾のバレンタイン・コンサート。ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」をここで聴きました。

そのコンサートに行った夜から、しばらく休みをとって父の看病で帰省。そして、東京に戻ろうとした矢先、父が入院。1週間後に亡くなりました。すみだトリフォニーホールにちなんだ私の思い出です。

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2006.01.25

BlastⅡ:MIX

先行予約があり、しっかり予約しました。今年も行って参ります、Blast!

ep-L0512_088 ←e+サイトより。

今年はこれまでよりもパワーアップした「BlastⅡ:MIX」。“MUSIC IN X-TREME”というサブタイトルが付いています。

そして、会場もBunkamuraから東京国際フォーラムに変更になりました。

ということは、これまでブレイクタイムにロビーでパフォーマンスをしてくれたのですが、今年も続けてくれるのでしょうか。。でも、やってくれるとしても、場所はどこだろうとか、勝手が違いそう。。

公式サイトには、、”ブラスト!の世界を10年進化させたエンターテイメントの未来的展開をお見せします。”と書かれていました。

10年進化ですか。。。今でさえ大迫力なのですから、10年進化とは一体どんな世界が展開されるのでしょうか。

そして、出演者も変わるのかしら。公式サイトには全員がアップされていないのでわからないのですが、日本人ドラムの石川直くんは引き続き出演するのかしら。。日本人は新たに、バトントワリングの稲垣正司さんとい人がフィーチャーされているようですが。。

でも、今からとっても楽しみなBlast!の夏です。

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2006.01.08

GWはモーツァルト三昧

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@ぴあサイトより

気が早いですが、ゴールデンウィークの話題です。

昨日から、 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2006」の先行予約が始まりました。

昨年からはじまったゴールデンウィークに開催される音楽のお祭り。東京国際フォーラムで5月3日から6日の4日間行なわれます。

昨年はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。そして今年は、生誕250周年のヴォルフガング・アマデーウス・モーツァルトです。

昨年は当日行けばいいと軽く見ていて当日会場に行ったところ、チケット購入で長蛇の列。甘かったと反省しました。しかも今年はモーツァルト・イヤー。混むだろうと、今年は先行予約することにしていました。

サイトから4日間のプログラムをダウンロードし、数日前からプログラムを選んでいたのですが、100を超える公演プログラム、しかも、1プログラムが1500円~3000円とお得なので、いくつも見たくて迷っていました。また、一緒に行く友人との合意も必要。

最後はもうエイヤ!で決めました。合意できなかったプログラムは別々に。違うプログラムを見て、その後で落ち合って感想を話すのも楽しい。それが大人の楽しみ方。

ということで、今年のゴールデンウィークは、東京で朝から晩までモーツァルト三昧になりました。今から楽しみにするとともに、絶対に仕事が入らないようにしなくてはと思っています。

先行予約は1月20日まで。「熱狂の日」フレンドに登録し、さらに@ぴあに登録している必要がありますが、興味のある方は是非どうぞ。

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2005.12.26

コバケン、炎の第九

恒例の、日本フィル「第九演奏会」に行ってきました。

IMG_2629 場所は東京芸術劇場。シートは友人が予約を頑張った甲斐があって、1階前から12番目のほぼ中央。指揮の小林研一郎も演奏している人もよく見えて非常によい席でした。

曲目は、パイプオルガンで演奏された、バッハ、

コラール前奏曲<目覚めよ、と呼ぶ声あり>

トッカータとフーガ ニ短調

そして、ベートーヴェン、交響曲第九番(合唱付)。

Naxosで何度も聴いていましたが、やはり生はいいですね。生に勝るものはありません。いつもながら、第四楽章がはじまるときはドキドキしました。

IMG_2637 今年の第九の感想。いつもよりもテンポが速いなと思いました。また、演奏は可もなく不可もなく。盛り上がりつつも、淡々と続いた感じです。でも、第四楽章のラスト1分。ここはコバケンの渾身の指揮が素晴らしかった。ここで一気に盛り上がりました。

合唱は席が前のほうだったせいか、いつもよりも声量があって迫力がありました。特に男性の声量が多かったですね。

2年続けて東京芸術劇場で聴いたのですが、音響はサントリーホールのっほうがよいですね。音に厚みがでる、というのでしょうか。だから、来年は競争率が高いサントリーホールを予約しようと今から決めています。

さて、第九を聴き終わって、今年もいよいよおしまいに近づいているのだなと実感しています。会社も仕事納めの日を入れてあと3日。今年やり残したことがないよう、計画的に進めようと思っています。

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2005.12.04

北斎展・最終日

金曜日に断念した「北斎展」に行ってきました。急だったので友人は誘わずにひとりで。

gyoretu 9時過ぎに東京国立博物館に到着すると、外のチケット売り場には長蛇の列

私は、チケットを持っていたのでそのまま中へ。すると本館前にはまたしても開館を待つ人たちの長蛇の列。4人ずつ並んでいたので、そうですねぇ、既に300人くらい!は並んでいたのでは。最終日だからと覚悟してはいましたが、想像以上でした。。

しばらく待って、開館10前くらい前に展示場である平成館への移動がはじまりました。

会場に入ってからは、出品目録を手に展示替えの作品を中心に見てまわりました。

やはり北斎の<青>は美しい。ベロ藍、ペルシアンブルーは、北斎の色。今回見たメトロポリタン美術館蔵の「富嶽三十六景・甲州石班沢」も、絵のダイナミズムとともにが印象的でした。

そして、風景画ではない静物画、というのでしょうか、その的確な描写。鳥花シリーズが好きです。

また、晩年の「富士越龍図」は、水墨画のよう。墨の濃淡のみで描かれたシンプルな絵なのですが、観る人を引きつける強烈な魅力があります。私も含めて、この絵の前で立ち止まる人が多かったですね。

こうして、見るのに1時間半。既に周りはたくさんの人、人、人。1度見ておいたおかげで、進まぬ人の中で、イライラせずに比較的自由に見て歩くことができました。ひとりだったから自分のペースで動けました。

会場の外に出ると、まだまだ会場入りで並ぶ人たちの列が続いていました。入場規制をしていて、なんと待ち時間70分とのこと!朝一番に行ってよかった。

kangaeruhito_hiruuenokoen外に出ると上野公園は紅葉真っ盛りです。イチョウが多いから黄色が強いですね。金曜日に見た国立西洋美術館の「考える人」は、今は紅葉の中で思考中。。。

ところで、いつも思うのですが、こうして見た作品の記憶はどのくらい残るのでしょう。あんな人だかりの中を見て歩いて疲れて、それが自分の中でどのくらいの栄養になるのでしょう。人気の展示だから仕方ないとはいえ、もう少しなんとかならないものかと思います。

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2005.11.12

北斎展・HOKUSAI

hokusai東京国立博物館の「北斎展」に行ってきました。

行くならば超混雑の土日の午後は避けるべし、比較的空いている午後4時過ぎがおすすめという東博HPの混雑状況にしたがって。金曜は午後8時まで空いているので、午後遅く行ってもゆっくり見ることができます。

しかし、出展300点以上あるので、あまりゆっくり見ていると全て見ることができなくなります。私は5時に入館して、2時間半かけて見ました。それでもかなり急ぎました。

2回券を購入したので最低あと1回は行くため、次に行く時には見られない作品、海外から来ている作品を重点的に見ました。夏に行った三越の展示で主要作品は見ていたので、それらは軽く見る程度で。

人も動植物に対しても描写が緻密で、そこに描かれる美人画、町民の着物の色使い・柄の美しいこと。町人の生活や鳥や植物の動きを捉えて、作品の中に閉じ込めることがうまい。線、模様、動きをじっくり見ていたら時間がいくらあっても足りないですね。

凱風快晴」の刷り較べがあって違いを見るもの面白かったです。東博の赤富士に較べて、初期に刷られたギメ美術館、ケルン博物館のそれは、色も薄くて、プルシャン・ブルーの空もずーっと薄くてとても繊細なのです。版画とは色の入れ方次第でこんなにも変わるものだと思いました。

これだけ多くの作品を見ると有名な富嶽三十六景シリーズは、北斎の作品のほんの一部なのですね。晩年の作品(画狂老人卍期)の肉筆など、素晴らしい作品をたくさん残しています。日経新聞の日曜版に数週にわたって紹介された中の、「西瓜図」のなんとも爽やかなこと、「扇面散図」の構図、色・柄の鮮やかなこと。作品、数とも精力的。<画狂>と名乗るだけのことはありますね。

kanagawakenokiまた、今回は全展示作品(495点)のうち4割近くが海外の美術館・博物館で所蔵している作品です。流出の経緯は様々でしょうが、多くの作品が海外に流出しているのだと改めて知りました。この富嶽三十六景「神奈川県沖波裏」メトロポリタン美術館からやってきました。

会場は、人気作品の前では人が溜まってしまいなかなか進行しないこともありましたが、さほどのストレスは感じずに見ることができたのではないかと思います。

tohaku_lightUp そして、夜の東博はライトアップされています。今はちょうど大イチョウがライトアップされています。音楽も流れていて、作品を見て疲れた足を休ませるにはちょうといい雰囲気です。

しかし、10月25日に展示が始まってから既に2度も展示替えをしているとは知りませんでした。会期中に展示換えがあることは承知していて、今日行けば前半は間に合うかと思っていたのですが、パンフレットを見たら毎週展示替えがあるのです。既に何点か見逃した作品が。。。甘かった。。。

とりあえず、来週のみ展示の作品は無いようなので、11月22日の週以降、どこかでまたでかけようと思っています。

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2005.10.23

ギリギリでした。。

1週間ぶりの投稿です。先週は深夜帰宅続き。全く余裕がありませんでした。

moreauBunkamuraに「ギュスターヴ・モロー展」を観に行ってきました。今日までだったので、ギリギリ間に合いました。最終日でしたが、午前中だったので、すごく混んでいるという感じではありませんでした。

神話、英雄、詩人、運命の女、サロメなど、テーマに分けて展示されていて見やすかったです。モローの絵はきれいで、気持ちがよくなります。色、形、顔、衣服の模様。。。女性も男性も美しい。

残念だったのは、見たいと思った作品が「習作」しかなかったこと。まぁ、いろんな美術館に分散しているので全てを揃えるのは難しいのでしょうね。

「出現」をじかに見ることができたのは良かったです。空中を浮遊する生首。そこからは血がしたたっているけれども神々しい光につつまれている。それに対峙する1人の女。彼女は半裸で生首を指差している。一度見たら忘れられない作品です。生首は預言者ヨハネ。女は16歳の美少女サロメ。

オスカー・ワイルド「サロメ」。”ヨカナーン、私はおまえの首に接吻したわ!”この下りを思い出していました。どちらも、新約聖書に基づいた作品です。モローは絵で、ワイルドは戯曲でそれを表現しました。

他に、「オイディプスとスフィンクス」と「神秘の花」が好きな作品なのですが、この2つは習作のみでちょっと残念でした。。

久しぶりの渋谷は、相変わらず人が多くて帰ってから疲れてしまいました。やはり渋谷は私のグランドではないのだなぁと再認識。

さて、25日からは東京国立博物館で「北斎展」が始まります。こちらはなるべく早く行くようにしたいと思っています。できればリピーターになりたいな。

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2005.09.13

淡路・徳島~安藤忠雄の淡路

3番目は<ホテルステイ>。目的は「ウェスティン淡路」の宿泊です。

ホテルの開業は2000年の花博の時.。淡路夢舞台にあります。2002年の日韓ワールドカップで、イングランド代表が宿泊したことで話題になりました。

westinAwajiIsland

開業時から年に1、2度のペースで行っています。もう7度目くらいになるので、定宿と言ってもいいかもしれません。毎年行っていると、上の画像のチューリップソファの色がくすんできたなぁとか、敷き詰めてある帆立貝が黒ずんできたかなぁとか、時間の流れを感じます。

何故このホテルがいいのかを改めて考えてみると、ホテルが持っている雰囲気と、そこに感じる居心地のよさではないかと思います。東京から淡路島までの距離感も私にはちょうどよいです。

まず部屋が広くて明るいことろがいい。全室バルコニー付きオーシャンビュー。窓が大きいので開放感があります。そして壁がクリーム色、カーテンが生成り、ベットカバーも白なので、明るくてやわらかい感じがします。ベッドはウェスティンが誇るヘブンリーベッド。寝心地もよいです。

そしてそこで働くひとたちの感じがよい。地元採用の人が多いと聞いています。素朴で礼儀正しくてまじめ。5年前の開業して間もない頃、本社から派遣されたであろうスタッフに指示されながら懸命に接客する姿が、少し鈍くさくも誠実で好もしいものでした。今でも都心のホテルのようなスマートさはないけれど、それがまた淡路という地に合っていると思うのです。

awaji_book ホテルを含め淡路夢舞台は 安藤忠雄の設計。コンクリート打ちっぱなしの外壁を見れば一目瞭然ですね。

この本は初めて行った時に買ったものです。一回目のお泊りの後で本を読んで、単なるハコモノでないことを知りました。

1995年の阪神・淡路大震災のため、1998年開業予定が2年遅れの2000年開業。地震でホテルの建設予定地の下を断層が走っていることが判り、ホテル建設場所を含めて全体構成とデザインの全面的な変更を余儀なくされたそうです。

そして、かつてのホテル建設予定地は百段苑(大花壇)になりました。敷地内外のどこからでも見える斜面の大花壇には、震災の犠牲者6000人余りの名前が刻まれ、百の花壇全体が鎮魂のための献花壇として、そしてカスケード(大階段)から流れる水は清めの滝として、全体が震災のモニュメントになっているのだそうです。

はじめは淡路島再生だったプロジェクトが、震災を経てまた違う大きな意味を持つプロジェクトになっていったことを知り、単なるモノつくりを超えた設計者やプロジェクトに関わる人たちの想いを感じました。

honpukuji淡路島にはもうひとつ安藤忠雄が設計した建築物があります。真言宗別格本山 本福寺・水御堂です。

ここもコンクリート打ちっぱなしの外壁。本堂の上は睡蓮の池があります。階段を降りた先にある本堂は朱色に塗られており、金色の薬師如来像が安置されています。信仰の場所の概念を変える安藤さんの斬新な設計です。

安藤さんは大阪生まれだけに、阪神地区には彼が設計した建築物が他にも多数あります。機会があったら、彼の作品を巡る旅をしてみたいものです。

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2005.09.11

淡路・徳島~大塚国際美術館

1泊2日で淡路島と徳島に行ってきました。飛行機で伊丹空港まで行き、そこからレンタカーの旅です。今回の旅の目的は美術、食、そしてホテルステイの3つ。それぞれについて日を分けて書いていこうと思います。

pokemonしかし、その前に飛行機のこと。

今回はANAの超割を利用したのですが、行きの飛行機がはじめてのポケモンジェットでした。それがなぜか嬉しくて。機内では、飲み物のカップもポケモン。記念に思わず撮ってしまいました。

さて、まずは美術について。行き先は大塚国際美術館です。神戸淡路鳴門自動車道で大鳴門橋を渡り、鳴門北ICで降りてすぐ、大鳴門橋のたもとにあります。名前から分かるとおり、大塚製薬グループが運営する美術館です。

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ここに来るのは2度目。以前記事で書いたとおり、陶板に複製した名画を原寸大で展示しています。地下3階・地上2階で、地下3階が入り口。階を上がる毎に、古代→中世→ルネサンス→バロック→近代→現代となります。カタログによると、展示数は1074点とのこと。

上の画像は、左からカラヴァッジョの「聖マタイの召命」、ミケランジェロの「最後の審判」、ジョットの「スクロヴェーニ礼拝堂壁画」。いずれも好きな作品です。

ローマのサン・ルイジ・ディ・フランチェージ教会の暗がりで見た、カラヴァッジョによる聖マタイの生涯の3部作は忘れられません。機械にコインを入れて絵を照らして見ます。暗闇に浮かび上がる「聖マタイの召命」は、使徒になるよう呼びかけるキリストとうなだれるマタイが、光と影の中でドラマチックに描かれた印象的な作品です。

「最後の審判」があるシスティーナ礼拝堂は、イタリアに行くと必ず訪れるところ。スリを気にしながら、祭壇画や天井画を首が痛くなるまで見上げ続けるのです。ちなみに、画像のシスティーナホールは、女優の水野真紀と後藤田議員の披露宴で使われたところです。

スクロヴェーニ礼拝堂はまだ実際に行ったことはありません。写真やここで見て、壁面に描かれたのマリアの生涯やキリストの生涯、そして天井の青の美しさに、是非パドヴァで実物を見たいと思うのです。

前回も今回もイタリア好きの友人と来たのですが、ここを見た後、ふたりとも「イタリアに行きたい!」が復活してしまったのは言うまでもありません。

さて、今回4年ぶりに行って驚いたことや関心したことをいくつか。

まず、料金が3150円もしたこと。前に行った時はこんなにしなかったような。。美術館で3000円超は、かなり高いです。館内案内が前回よりも充実していることもその1つかしら。展示作品を網羅したカラー21ページ。とても立派な館内案内が置いてありました。

つぎに、前回は無かったボランティアによるガイドがあったこと。音声ガイドがありますが、実際に説明しながら約1時間で主要作品を回ってくれるのは便利だと思います。

私達は期間限定の企画モノ「ダヴィンチ・コード・ツアー」に参加しました。小説「ダヴィンチ・コード」に登場する作品を、物語に沿ってまわるものです。この本は未読ですが、ツアーに参加して読んでみたくなりましたね。

またこの時、館の営業部長さんとお話しする機会が持て、今後の館の展開について聞くことができました。また行きたいと思わせる興味深いお話。書きたいけれど「まだ秘密なのですが、、」とのことなので、とりあえず伏せておきましょうか。(笑)

vermeer そして、フェルメールの部屋ができていました。

部屋の入り口に立つと、正面に飾られた「真珠の首飾りの少女(青いターバンの少女)」が目に飛び込んできます。近づいてみると、こちらを見つめる瞳、唇や耳につけた真珠の輝き、陰影、そして絵のヒビ(というのか)までもが原画と同様に再現されています。

他に、「デルフトの小径」「デルフトの眺望」「手紙を読む女」「牛乳を注ぐ女」が展示されていました。

陶板複製画とは言え、こうした作品が実寸で見られて、触れて、しかも撮影OKなのです。スペースも贅沢に使っていて、各所に座って見られるイスも置かれています。行く価値がある美術館だと思います。

私達は13:00過ぎに現地入りして、中にいた時間は約4時間。それでも最後は駆け足でした。料金のこともあるし、行く場合は是非1日コースを。例えば、午前中にボランティアガイドに参加して主要作品の説明を受け、午後は見たいものをのんびりと見る、というのがオススメかな。

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2005.09.04

絵のなかのふたり

ブリヂストン美術館で「絵のなかのふたり-シャガールから靉鷗まで-」を見てきました。北海道に行く飛行機の機内誌で知り、メモしておいたのです。

muse_bridgestoneふたり>というと恋人同士を連想しがちですが、<ふたり>という関係は、親子、友達、パートナーなどいろんなかたちがあります。この企画展も「恋人たち」「ふたりの物語」「母と子」「アトリエの作家とモデル」「ペア」という5つのテーマで展示していました。

いろんな<ふたり>があって、シャガールの「恋人たち」と題されたシリーズは幸せな気持ちになりました。最愛の妻ベラを描いたのだから当然ですね。

一方で「母と子」。ムンクの「病める子」はとても辛い絵。病気のわが子の手を握って嘆く母親が描かれていて、その苦しみが伝わってきます。

シャガールの「枝」はの中に浮かび上がる恋人たちが印象的な作品です。私にとっては、はゴッホの。冷たくて落ち着く、そんな色。特に、「夜のカフェテラス」は夜の青店の灯りの黄色が対照的。店のざわめきさえ聞こえてきそうで、とても好きな絵です。ゴッホの紺のような青が好きだけれど、シャガールのもよいですね。

two_by_two_panfu展示を見ながら、今までで一番感動した<ふたり>はなんだろうと考えて、ミケランジェロの「ピエタ」を思い出しました。これは「母と子」。

サンピエトロ大聖堂のそれは、美しく静謐なピエタ。本当に美しい。

もうひとつ、もっと好きなピエタがフィレンツェのドゥオーモ付属美術館にあります。これはミケランジェロの未完成作なのだけれど、十字架からおろされたわが子の遺体を胸に抱くマリアの悲しみを感じずにはいられない、嘆きのピエタ。しかし、こちらは二人ではないので、今回は対象外、かな。。

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2005.08.28

イサム・ノグチの札幌

isamu_noguchi

イサム・ノグチが晩年に制作した作品が札幌にあります。

前日の打合せが押して札幌に宿泊していたので、ちょうど良い機会だったので見てきました。

天気は晴れ。野外作品を見るにはちょうど良いお天気でした。

mantora大通り公園の西8丁目と西9丁目の間に広い公園があり、そこに「ブラック・スライド・マントラ」があります。

遠くから見ると黒いオブジェですが、実は黒花崗岩でできた滑り台。彫刻そのものが遊具になっていて、実際に滑って遊ぶことができます。

子供の遊具ですが、早朝で人も少なかったので私もトライしたのですが、滑り降りる時の加速の感じを忘れていたので、そのスピードにドキドキでした。昔はよく遊んだのに、そういう感覚をいつの間にか忘れているのですね。

右は滑り台の入り口。ちょうど階段の上から朝の日差しがさし込んでいて、階段の先に明るい未来が待っているような感じがします。

その後、地下鉄とバスを乗り継いで札幌郊外にある今年7月オープンの「モエレ沼公園」へ。ここはかつてはゴミ堆積場。札幌の環状グリーンベルト構想の中で、1988年にイサムがマスター・プランを作成したそうです。その年の12月30日に彼は亡くなりました。「モエレ沼公園」は彼の最後の作品になるんですね。

moere
uminofunsui

彼の最後の作品は、今では札幌市民が休日を楽しむ場所になっています。面積189haの中には、ガラスのピラミッド(HIDAMARI)、プレイマウンテン、モエレ山、海の噴水、モエレビーチなどが点在しています。

イサムは、日本人の父と米国人の母の間に私生児として生まれたそうです。混血という出自のために確固たる場所を持てず、また周囲の子供たちから疎外されるという複雑な環境で成長したようです。だから、彼は子供が遊べる場所にこだわったのかもしれません。

モエレ沼公園には、山、森、ビーチ、海、そして緑の広ーい大地があります。そこで人々が思い思いに楽しみ、子供たちは自由に遊んでいます。ゴミ捨て場から、この空間を作り出した彼の想いを感じたような気がします。

約240段の階段を登りきったモエレ山頂上。北海道は東京よりも空が近いなと感じました。雲の形もはっきりしている。ぼーっとして見ていると、風にまかせて形を変えながら、あっという間に流れていきます。隣では、「ヤッホー」と叫ぶ子供たち。さすがにそれはできなかったけれど、イサムの作品に触れて童心に返った札幌でした。

折りも折り、9月16日から東京都現代美術館で「イサム・ノグチ展」が開催されます。是非見に行こうと思っています。

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2005.08.07

blast!

Bunkamuraで『blast!』を観てきました。3年連続で行っていますが、例年に増して<超>楽しく、大盛り上がり大会でした。

IMG_0935

これまでと同じ、Brass、Percussion、Visual Ensembleの編成。そして音楽は、Violet、Blue、Green、Black、Yellow、Orange、Redのイメージで構成されています。

BrassやPercussionを演奏しながらの一糸乱れぬダンス、アクション、めまぐるしいポジションチェンジ。躍動感にあふれて、楽しくて、観客の全員が、その興奮の中にいたと思います。

私は特に、BlackパートのPercussionのSessionがお気に入り。日本人の石川直くんが出ているということもあるけれど、ドラムが楽しいんです。シングルプレーもチームプレーも、とにかく魅せてくれます。いくら書いても伝わらないと思うので、是非見に行ってもらいたいですね。絶対に病みつきになります。

内容は休憩時間をはさんで、前半と後半に分かれていますが、今年は後半のプログラムが若干変わっていたように感じます。これまでよりも、Percussionの出番が増えたように思います。拍手も多くみんなの盛り上りもPercussion Sessionが一番なので、それでかもしれません。

blast_off1 blast_off2
休憩時間パフォーマンス。中央が人気者の石川くん。 終了後。Percussionチームに群がる人たち。凄い。。

Blast!で楽しいのは休憩時間です。Percussionチームの数人がロビーに出てきてパフォーマンスしてくれます。早い者勝ちで近くで見ることができて、フラッシュ無しならば撮影OK。また、演奏が終わってからは全員が出てきてくれて、気軽に写真撮ったりサインしたり。最後までサービス精神旺盛なみなさんでした。年々チケット入手が困難になっているけれど、来年もまた絶対に行きます。

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2005.08.06

そいやーそいやー!

東京の夏祭り。今日から住吉神社例大祭が始まりました。昨日の熱海日帰りは、全てこのお祭りのため。

mikosi_1 mikosi_2 mikosi_3 mikosi_4
一之部 ニ之部 三之部 四之部

今日も朝から暑い一日。そして、朝から夜まで祭囃子が遠くに近くに聞こえて賑やかな土曜日でした。

老若男女の担ぎ手たちに担がれて、町会毎の神輿は午前10時頃から清澄通りを住吉神社へ。沿道はご近所さんやこれのために出かけて来た人たちなど、たくさんの人でした。私は寝坊して、部屋から高みの見物となりました。

で、「やっぱり担がないと祭りの醍醐味は味わえない」ですね。祭りほど参加することに意義があるものはないですね。ご近所さんからも参加を誘われたけれど、思い切れませんでした。。「Yes」と言っておけばよかったと、少し後悔。揃いのはんてんを羽織って、「そいやー、そいやー」と声を上げて。次はきっと!

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住吉神社の神輿は八角系 <佃>でなく<津久田>と書く

今TVでは、NHKで「平和巡礼2005」をオンエア中。広島からの平和の祈り。バーンスタインが心に響きます。祭りも私の生活も平和があってこそ。

そして、来週末はいよいよ門前仲町の富岡八幡宮の例大祭本祭。下町の祭りはまだまだ続きます。

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2005.07.23

ジャン・コクトー展

日本橋三越に「ジャン・コクトー展」を見に行ってきました。今回も三越カード提示で無料でした。

日経新聞の夕刊でも宣伝していたし、狭いスペースで混むと見難くなるので、開店の少し後に到着するように。開店直後の百貨店は、店員さんが「いらっしゃいませ」と挨拶で出迎えてくれるけれど、それが恥ずかしいので、開店の少し後に。久しぶりに早起きしたおかげで、人が少ない中ゆっくり見ることができました。

IMG_0782 ペン、ペンシル、パステル、クレヨン、油彩、そして、紙、カンバス、リネン、タベストリーなど用いた画材は多種多様。その中でも、ペンやペンシルで書いた絵からは画家のタッチが直接伝わってきます。普段は少し離れて見るのですが、今回は絵に近づいてしっかりと見てきました。線と点がしっかりと形を造り、1つの絵になってしまうことが不思議です。

彼が繰り返し描いているのは、自画像やアルルカンやオルフェで、オルフェは私が好きなモチーフの1つ。描写が昔のボーイフレンドに似ているからかな。。

コクトーは画家であり、詩人であり、映画監督でありと、多彩な人でした。写真も多く展示されていたので、その非常に広い交遊範囲についても知ることができました。これまで知っていたのは、狭い範囲でしかないのだと思いつつも、私にとっては、彼はやはり画家なのです。

中でも私が一番好きな彼の作品は、以前テレビで見た南フランスのヴィルフランシュ・シュル・メールにある、サンピエール礼拝堂の絵です。小さな礼拝堂の壁一面に聖人や猟師達が描かれています。いつかは、コクトーが宿泊したWelcome Hotelに同じように宿泊して訪れたいと思っています。できれば、南仏芸術の旅として、ヴァンスにあるマティスが製作した聖ロザリオ礼拝堂も一緒に訪れたいと思っているのです。

そして、7階催事場は「美と健康フェア」をやっていて、帰りがけに青汁とか美味しいお水とか自然食品とか、いろいろ試して帰ってきたのでした。

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2005.07.01

そして、「彼」に会いに興福寺

第五回。奈良の旅の締めくくりは、興福寺です。

Img_0765

ここに行くと、必ず彼に会いに行きます。彼とは『阿修羅像』。

阿修羅は、説明によると、

梵語(古代インド語)のアスラ(Asura)の音写で、「生命(asu)を与える(ra)者」とされたり、また「非(a)天(sura)」にも解釈され、まったく性格の異なる神になる

とのこと。イメージ的には、悪神の方が強いかもしれませんね。

Ashura_4

これは、入江泰吉氏が撮った「阿修羅像」。

興福寺の阿修羅像は全くそんなイメージがありません。『街道をゆく-奈良散歩-』で司馬遼太郎は次のように書いています。

 「(略)少女とも少年とも見える清らかな顔に無垢の困惑とも言うべき、神秘的な表情が浮かべられている。顔も体も贅肉が無く、性が未分であるための心もとなさが腰から下のはかなさに漂っている。眉のひそめ方は、自我に苦しみつつも聖なるものを感じてしまった心の戸惑いを表している。すでに、彼、あるいは彼女は、合掌しているのである。といって、眼は求心的ではなく、ひどく困ってしまっている。これを造物した天平の仏師にはモデルがいたに違いない。貴人の娘だったか未通の采女だったか。阿修羅は私にとって代表的奈良人なのである。」

無垢の困惑とは言い得て妙。こうした司馬さんの表現が好きです。私も阿修羅様の前で、これを造った人は一体どんな想いでこの像を造ったのだろうと回想せずにいられません。そしていつも、「また会いに来るからね」と彼に告げて、国宝館を出るのです。

興福寺を終点に今回の奈良へに旅は終わりました。興福寺から近鉄奈良までは歩いて数分。帰りは新幹線で京都から帰京しました。たいへん暑かったですが、お天気にも恵まれ、のんびりと行きたいところにだけ行った充実した旅でした。また別の入江泰吉の写真の地を歩きたいと思います。

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2005.06.30

生誕100年 入江泰吉の写真世界

奈良の旅、第四回目。2日目は入江泰吉(いりえたいきち)の写真を見に、奈良市写真美術館へ。

Img_0717

日経新聞で彼の写真を見て、その大和路の和歌のような写真に惹かれてこの旅を決めたのでした。

入江泰吉氏は奈良に生まれ、奈良に暮らし、ほぼ半世紀にわたって奈良・大和路の風物を撮り続けた写真家です。奈良市写真美術館は、氏が全作品を奈良市に寄贈したのをきっかけに、平成4年4月に開設されたそうです。黒川紀章氏設計の仏堂風の造りの外観。1階はガラス張りのロビーと資料スペース、展示室は地下にあります。

Img_0709

「○○展」というと東京では大勢の人。それを予測して開館の9:30に到着したのですが、私の前には2組のみ。その後も私の後にも数組。意気込んでいったのに拍子抜けでしたが、おかげで人の動きを気にせずにしっかりと作品を見て、感じることができました。

展示は、氏が写真を撮り始めるきっかけとなった「文楽」にはじまり、1955~60年頃の白黒写真。そして、1965~80年頃のカラー写真へと続いていきます。

一貫しているのは、奈良・大和路を単なる風景写真ではなく、かつて古のひとびとがそこに存在していた気配を撮影していることです。多分、私はその気配を感じ、同じ日本人として呼応したのでしょう。いくつもの写真の前で立ち止まり、過去に想いをめぐらせたのでした。

思った瞬間が訪れるまで、待ち続けただろう写真がたくさんありました。今では絶対に見ることができない景色がたくさんありました。それは、60年代の高度経済成長の陰で失われたものたちの記録でもあります。便利さとひきかえに私たちが手放した美しくて弱いものたち。

 今日一日精いっぱい働く

 又明日につながる

 今日一日精いっぱい生きて明日につながる

 生きることの事実がわかって来た

 そういうことを感じる

 仕事をしていると時を忘れる

 無理はいけない

これは、入江泰吉写真集『回想の大和路』にあった氏の言葉です。奥様が、葉書の隅に乱れ書きで書いたものを見つけたそうです。大和路を愛し、精力的に仕事をされた方です。パンフレットによると奈良市写真博物館には、約8万点に及ぶ入江作品の大半がフィルム(カラー6万点、モノクロ2万点)で収蔵されているそうです。展示替えに合わせて、また訪れたいと思っています。

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2005.06.20

新宿フィル

昨日の日曜日、新宿フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会がありました。友人が所属しており、チケットを頂いたので聴きに行ってきました。演目は、以下の二曲。

 ①メンデルスゾーン / 交響曲第4番イ長調作品90『イタリア』

 ②チャイコフスキー / 交響曲第4番ヘ短調作品36

2曲目の出だしがよろしくなかったことを除けば、まとまっていたのではないかと思います。久しぶりの生の音楽。よい日曜の午後を過ごしました。

しかし、昨年11月のラトルが指揮したベルリンフィルの来日公演に行って以来、どこに何を聴きに行っても、それを超えるものに出会えていません。お値段はしましたが、それだけの価値があった演奏会でした。音楽がホール全体に立ち上っていく感じ。特に、弦楽器の音色の美しさ。本当に本当に素晴らしい演奏でした。その後で、12月に何度か第九演奏会に行ったのですが、いつものような感動を味わえませんでした。一度最高のものを知ってしまうと、もっとよいものを求めてしまいます。どんどん贅沢を求めてしまいます。

昨日、<無いことの贅沢>なんて書いておきながら。。。全くもって、人間くさくて、わがままな自分です。

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2005.06.16

世界遺産・フィレンツェ歴史地区

録画しておていた『世界遺産』を見ました。2週続けてのフィレンツェ歴史地区。フィレンツェと聞くと、「世界遺産」、「ウルルン」、「世界美術館紀行」、「新日曜美術館」、「美の巨人たち」など全て見てしまいます。もうしばらく行っていないので、映像を見る度に、また行きたい!と思ってしまいます。

今回の『世界遺産』は、1週目がミケランジェロ、2週目がブルネレスキでした。非常にショックだったのは、「サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂」のドームの亀裂でした。重みに耐え切れなくなってものでしょうが、痛々しいものでした。これまで修復を重ねてフィレンツェの街を守ってきた人たち。彼らの知恵でドームを守って欲しいと強く願っています。

フィレンツェに旅した際、大聖堂のクーポラに一生懸命歩いて登りました。隣の「ジョットの鐘楼」とどちらに登ろうかということになり、大聖堂に登りました。最後は息も絶え絶え。。『冷静と情熱のあいだ』で登った竹野内くんも、ケリー・チャンも、さぞ大変なことだったでしょう。けれど、登りきってドームの上から見たフィレンツェの街は本当に美しかった。これを見るためならば、再び苦しさにも耐えられるというものです(たぶん)。

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大聖堂クーポラから眺めた街 サンタクローチェ教会と上弦の月

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2005.06.12

北斎と広重展

日本橋三越で開催されている『北斎と広重展』(6/7-19)に行ってきました。900円かかるところを、今回も三越カードのおかげで無料で観ることができました。出展数も多く、非常に充実した内容でした。

北斎。『富嶽三十六景』(実は追加で十景あり四十六景)。富士が描かれることで風景全体が引き締まって見えるから不思議です。そして、描かれた町人たちが細かいこと。富士など全く気にせずに仕事をする人。喧嘩する人。3時の休憩中?の人。会話や音、その当時の雰囲気が伝わってくるのです。また『諸国名橋奇覧』では、絶対に渡れないぞと思う太鼓橋ににんまり。

一方の広重。『東海道五拾三次』『名所江戸百景』など。北斎の後で観たので、描き方が粗く感じました。けれど、風の音や雨の音を感じさせるのは広重ですね。「大はしあたけの夕立」の驟雨の音、「四日市 三重川」のびゅーと吹いた風の音が聞こえてくるようでした。

この二人に共通しているのは、普通の人たちの日常の一瞬を捉えてを絵に書き込む力だと思います。北斎の場合はそれが町人であり、広重の場合は旅人であったりするわけですが、そんな普通の人の普通の生活をごく自然に絵にすることが非常にうまいなと思いました。

展示されていた浮世絵は、日本化薬株式会社元会長・原安三郎氏(1884-1982)の蒐集によるものだそうです。素晴らしいコレクションだと思います。これだけのものを集めるのはさぞ大変だったことでしょう。氏に感謝です。

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紹介パンフレット お土産(北斎・広重シール)

次は、ジャン・コクトー展(7/20-31)とのことで、何故こんなに私のツボにはまった展覧会をしてくれるのでしょう。ますます三越さんに期待です。

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2005.06.06

写真家・入江泰吉

日経新聞の日曜版で、3週続けて「入江泰吉の大和路」を掲載していました。入江泰吉は、奈良・大和路の風景写真を撮り続けた写真家です。有名な写真家だそうですが、私はこの特集を読むまで知りませんでした。

単なる風景写真ではなく、和歌を写真に写しかえたような、そんな写真。日本画のような、そんな写真。もっと見たくて、さっそく図書館で写真集をいくつか借りてきました。どの写真も、建物のたたずまい、山や木々や草花が、一番美しい季節、気候、時間、構図の中に収められていました。その瞬間を捉えるまでに、どのくらいの時間を費やしたのでしょうか。

掲載されていた全ての写真は「奈良市写真美術館」に所蔵されているそうです。調べてみたら、4月2日~6月26日まで「生誕100年入江泰吉の写真世界-美と心の発見-」が催されているようです。残り時間があまりないですが、是非見に行きたいと思っています。そして、帰りは写真の大和路を歩いてみたいと思っています。

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2005.05.27

OFF6月号

買っておいた雑誌OFF6月号(日経ホーム出版社)にやっと目を通しました。美術館特集だったのですぐに購入したのですが、ずっと読めずにいました。

軽視しがちな常設展を、これを読んで猛省。常設展こそ、じっくり観に行くものなのです。上野の東京国立博物館に行きたくなりました。法隆寺宝物館で、静かに平日の一日を過ごしたいですね。東博は仕事で少しお世話になりましたが、本当に素晴らしい!

東京から日帰りで行くならば、箱根仙石原の2館。箱根ラリック美術館ポーラ美術館へ。でも日帰りで2館は消化不良を起こしそう。美術が好きな友人を誘って泊りがけで2館制覇といこうかしら。

ひとりならば、お散歩がてら都内の美術館へ。山種美術館、東郷青児美術館あたりへ。前者は東山画伯、後者は東郷青児その人の絵を見に。

本には載っていませんでしたが、徳島の大塚国際美術館もオススメです。陶板に複製された世界の名画を見ることができます。先日コンクラーヴェ(Conclave)が行なわれた、システィーナ礼拝堂のミケランジェロ作「最後の審判」もなかなかの迫力です。

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2005.05.22

画家・小倉遊亀展

日本橋三越で開催中(5/17-29)の「生誕110年記念小倉遊亀展」に行ってきました。小倉遊亀は、2000年7月に105歳で亡くなるまで日本画を描き続けた女性の画家です。ずっと観たい絵があって、滋賀県立近代美術館まで行きたかったのですが、なかなか観に行く機会がありませんでした。そんな中での東京での開催で楽しみにしていました。

私が観たかった絵は出展されていませんでしたが、それでも彼女の絵を直接見ることができて嬉しかったです。彼女が描く対象は、子供、女、植物、果物、仏像、陶器であったりと多種多様です。晩年は、陶器と植物や果物の組み合わせといった静物が多いですね。私は特に、50~70才代の頃に彼女が描いた、子供、女、果物の絵が大好き。絵に「すこやかさ」を感じるのです。子供は清潔ですこやか。女は力強くてたくましい。ノースリーブのワンピースのたくましい二の腕には、たくましさの中に大人の女の色気さえ感じるのです。そしてまた、描かれた桃のみずみずしくて美味しそうなこと。絵を観て食べたい!と感じたことは初めてで、夏になったら桜桃を食べなくてはと思ったのでした。そして、滋賀県まで彼女の絵を観に行こうという気持ちを強くしたのでした。

百貨店の企画展は美術館の大規模な企画展ほど混まなくてよいですね。特に、今回は三越カード所有で無料で観ることができました。リーズナブルに豊かな気持ちになれます。次は「北斎と広重展」が開催とのことで、こちらも楽しみです。今後も、三越さんの企画展に期待しています。

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2005.05.21

ややこしやぁ~

ブログを始めました。本、海、身近な話、旅の話など書いていきたいと思っています。よろしくお願いします。

ということで、記念すべき最初の記事は、野村萬斎さん。

世田谷パブリックシアターで、野村萬斎さんの「まちがいの狂言」を観てきました。まず、会場に入った途端に目に入った、席に点在する黒い衣装に面を付けた人たちにビックリ。はじめは怖かった。「ややこしや」「ややこしや」とあちらこちらをぶらぶら。でも、お客さんの席案内する人もいて微笑ましいところも。なんだか夢でうなされそう。。。

お話は、生き別れの双子の兄弟とその兄弟に仕える太郎冠者もこれまた双子、この2組が知らずにクロスオーバーしてしまったことから起こるドタバタ劇です。W.シェークスピアの「まちがいの喜劇」をモチーフにしていて(私は未読)、非常に面白く、1時間40分があっという間でした。やっととれたチケットは期待以上でした。また観にいきたいのですが、残念なことになかなか取れないのですよ、これが。チケットはいつもイープラスの先行予約で取るのですが、小澤征爾と野村萬斎は、悲しいくらい勝率低し。。。

そして、いつ見ても萬斎さんは立ち姿が美しい。すっとして、どんな動きをしてもブレが無い。存在感が他の人と全く違う。面をつけていても、萬斎さんとわかってしまう。ご本人が本に書かれていましたが、幼い頃からの体へのプログラミングの賜物なのでしょうね。

一方で、identityとは何かを考えさせられました。自分は○○な人間であるということが、それは他者がいるから成立するものだとすると、そもそも自分とは何なのか?んー、悩ましやー、悩ましや。。。

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