2008.06.07

モディリアーニ展2008

Img_37111

国立新美術館で開催中の「モディリアーニ展2008」に行ってきました。6月9日までの会期なのでギリギリ間に合いました。

久しぶりに行った国立新美術館は、人が落ち着いたというか、以前のような大賑わいということもなく、午前中だったせいもあり、比較的ゆっくり見ることができました。でも、ここは年齢層高し。ツアーか何かの団体さん多し。

1章 プリミティヴィズムの発見:パリ到着、ポール・アレクサンドルとの出会い

2章 実験的段階への移行:カリアティッドの人物像-前衛画家への道

3章 過渡期の時代:カリアディッドからの変遷-不特定多数から実際の人物の肖像画へ

4章 仮面からトーテム風の肖像画へ:プリミティブな人物像と古典的肖像画との統合

時代別に展示されているので、主に人との出会いの中で、彼の作品が変わっていく様子を見て取ることができます。はじめは彫刻家を目指していたこと、一番古い作品が1906年頃で一番新しい作品が1919年頃。活動期間が13年間足らずだということに少なからず驚き。調べたら35歳、作品がやっと評価されたところで亡くなったのだそう。

モディリアーニというと、細長い顔、アーモンド形の目、長い首、なで肩の女性や少女というやわらいかいイメージで、特に好きな画家というわけではありませんでした。しかし、今回の展示で印象に残る絵があり、彼に対するイメージが変わりました。

1つ目はカリアティッド。カリアティッドとは、古代ギリシャ建築の梁を支える女性像の柱のこと。梁を支えるのだから、そこには女性の本能を思わせるような、力強い女性の絵がありました。

2つ目は意志ある女性たち。アーモンドの目には、何か曖昧性を感じていたのですが、例えば通称:マリー・ローランサンと呼ばれる「女の肖像」、「珊瑚の首飾りの女」など、鼻っ柱が強そうな、あるいは、強い意志を持った女性を感じます。

モディリアーニの絵に対する世間一般のイメージは先に書いた通りなのだけれど、そういう絵に至った経緯を知ることができたり、また、彼の絵に対するイメージを変えるいくつかの絵に出合えたことは、大きな収穫でした。

先に終了した「東山魁夷展」とのペアチケットだったので、ムダにするのも勿体無いので行ってきた、という感じでしたが、ムダにせずに行って良かったと思えた大回顧展でした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.05.29

母娘、鹿児島の旅・I LOVE KAGOSHIMA

2泊3日の旅で、私は鹿児島が好きになった。おっとりとした気質というのだろうか、居心地がいいんですね。沖縄には沖縄時間という独特の時間の流れがあるけれど、鹿児島にもそれに近いものを感じた。鹿児島時間は私の肌にあう。

●鹿児島人は安全運転

Img_33241

こんなに走りやすかった道はない。それは何故か?かっ飛ばす鹿児島人に会わなかったからに違いない。道路が空いていようが少し混んでいようが、みなさん制限速度+5から10キロくらいのスピードで走っている。慣れない道で飛ばすのは少し勇気がいるものなのだけれど、それが無かった。逆に制限速度ピッタリで走る車に、私のほうがいらついてしまったくらい。短気はいかんですね。

「薩摩隼人」という言葉の響きには、素早い感じがあるのだけど、違っていた。おっとり県民性、私は好きです。

●走った。

Img_32361

3日間、正味2日半で、400キロくらい走ったのではないだろうか。2年分を3日間で走ってしまった感じ。でも、久しぶりに集中して運転して、私は車の運転が好きなんだと改めて思った。

緊張する山道も、先に書いたとおり飛ばす車がほとんど無く道路も混んでいないので、何度も峠越えをしてカーブの連続も全く気にならなかった。とにかく車窓の景色が素晴らしく、運転が楽しくて仕方なかった。また走りたい。

●礼儀正しき少年少女

Img_35591

仙巌園で出会った、バスで来ていた少年少女たち。すれ違う時に、「こんにちわ!」と全員が挨拶をしていく。

なんてすがすがしいのだろう。肩が触れても黙って行き過ぎる人が多い中で、気持ちよく「こんにちわ!」と言われると私も気持ちよくなり、そして自然と「こんにちわ!」と言ってしまう。

運動着には鹿児島育英館とありました。鹿児島育英館高校2年の少年少女たち。これからもずっとそのままでいて欲しいとお姉さんは思います。

●食、いろいろ

Img_34381

まずは黒豚。ボルベリアダグリも松苑も晩御飯は黒豚しゃぶしゃぶ。肉色明るく、甘くてなめらか。繊維が細かくお上品。

Img_34531

こちらは松苑の黒豚しゃぶしゃぶ。お野菜もいっぱいで母と私では食べきれなかった。美味しかったのですが、しばらく豚しゃぶは食べなくてよし。

Img_33331

夜にお肉、朝食もしっかり食べるから、お昼はさっぱりと食べたくなる。こちらは、嘉例川駅に行く途中でみつけた蕎麦屋、日の出温泉の「きのこの里」。つるりといただいて美味しゅうございました。このお店、若い人たちがきっちりと仕事をしていて、気持ちよく過ごせたオススメのお店です。

Img_34181

旅の楽しみ、ご当地アイス。今回は、えびの高原(宮崎県)でマンゴーミックスソフトクリームと仙巌園で紫イモソフトクリームをいただきました。マンゴーミックスソフトはマンゴーの酸味とバニラの濃厚な甘さがちょうどよい。

Img_35671

紫イモソフトクリームはブルーシールのもの。おイモの味を少し感じ、けれどもさっばりといただけました。

Img_34201

また、今回は食べられなかったけれどこれもご当地アイス。南国白くまアイス。鹿児島限定マンゴー味。残念ながらマンゴーソフトの後には食べられなかった。次は是非食べたてみたい。

●またこんなものを買ってしまった

会社にはお菓子のお土産を買った。そして自分へのお土産はこの2つ。あー、またこんなの買っちゃって。。

Img_36171

ボルベリアダグリで見つけてひとりでウケてしまった。だって、「サイゴリゴ14」です。鹿児島の西郷さんとゴルゴ13。それで、サイゴリゴ14。西郷さんが迷彩服着てマシンガンを持って、ちゃんと犬も連れている。ウケた。。。そして、買って帰って、どうしようか。。。

Img_36211

えびの高原の鹿児島民芸店で見つけて気に入ってしまった下駄、1500円也。特に鹿児島彫りというわけではなく、ただ民芸品のお店にあっただけ。けれども彫りの模様や鼻緒が素敵でシックで。ちょうど下駄を探していたので、お値段もよろしく即買いでございました。

●親なび姫じゃない

母と娘の旅。娘が企画し親がお金を出して行く旅行。それを親なび姫というらしい。今回、母が出してくれるというので宿代はお世話になった。その代わり、レンタカー、ガソリン、そして運転は私。とりあえず50:50だったと思います。本当は私が全て面倒みるべきかもしれない。けど、母はそれで満足してくれたので、行ってよかったと思っています。

ただ1つ心残り。観光地で母の写真は撮ってあげた。だけど一緒の写真が無い。自分を撮らないことに慣れてしまったからだろうか。画像を選んでいてやっと気づいた。次に行く時には必ず一緒の写真をたくさん撮ろうと思っています。

母娘、鹿児島の旅3日間。初日は不安ではじまったけれど、母と岩盤浴、温泉、食事、桜島散歩。なかなかよい旅でした。半年に一度は行こうと決めた。次は秋。もう行き先は決まっている。それまで元気でいてね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.04.21

東京国立博物館 法隆寺宝物館

Img_19781

美術館、博物館というと特別展しか観に行かないことが多い。けれども、常設展も素晴らしいのだということを実感した「東京国立博物館 法隆寺宝物館」。 

Img_19571

まず、外観が美しい。上野の緑の中にシンプルで美しい直線と直角のフォルム、ガラスを多用した建物が美しく調和しています。

設計は建築家・谷口吉生氏。父親はモダニズムの建築家・谷口吉郎氏。東宮御所、帝劇、東博・東洋館、そして昨日行った東京国立近代美術館等、多くの名だたる建物を設計した方。吉生氏自身は丹下健三都市・建築研究所に所属していたこともあったそう。法隆寺宝物館の後、ニューヨーク近代美術館新館の設計も行っています。

Img_19631

けれども、中はもっと素晴らしいものでした。

明るい外からほの暗い館内に入る。第2室、暗さに目がなれると、そこには一体ずつガラスケースに収まった26体の観音菩薩立像がいらっしゃる、静寂で柔らかな空間が広がっていました。なんて素晴らしい演出!

特別展「薬師寺展」が行われている平成館の混雑とは違い人がいない。私だけ。この素晴らしい空間をひとりじめした贅沢な時間。座り心地のいいコルビジェソファがあり、資料室では関連する本も読める。さすがは国立の博物館。知っていたのに、どうしてもっと早くに来なかったのだろう。。。

Img_19481

法隆寺宝物館には、ホテルオークラのガーデンレストランが付属しており、美しい新緑を見ながら食事することができます。食事も目的の一つだったのだけれど、メニューを見たら重いお料理が多いのでパス。パスタや軽食をおいて欲しいな。

先日行った時はハナミズキとキクモモが満開。庭の散歩も気持ちよい。お気に入りの観音菩薩像にも出会ってしまいました。だから美術館、博物館通いはやめられない。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.04.19

生誕100年 東山魁夷展

Img_20561

東京国立近代美術館で開催されている『生誕100年 東山魁夷展』に行ってきました。

東山画伯の企画展は必ず行っています。前はいつに行っているのだろうと思って調べてみたら、2007年1月4日。確実にブログが私の記録になっている。凄いなぁ、とつくづく。。。

朝一番に行ったのだけれどかなりの人。けれども、東山画伯の絵は大作が多いために各絵の前にスペースがあり、人がいっぱいで見られないということはありません。

また、展示を見る時は音声ガイドのお世話になりますが、今回の音声ガイドは東山画伯ご本人の解説ということで、画伯の声で説明を聴きながら見て回りました。

先週、「美の巨人たち」で紹介されていた、「残照」もありました。大好きな桜の花の絵「花明り」「曙」「花宵」もありました。

画伯の絵が素晴らしいと思うところは、絵の中の空気が感じられること。吹いている風、音、温度、香り。。。そこにいなくても絵を見るだけで感じられる。

例えば、今回も展示されていた唐招提寺の障壁画「揚州薫風」。絵の前に立つだけで、少し水気を帯びた暖かく優しい風が吹いていて、その風に自分が包まれているような感じがする。

例えば、「花明かり」。暖かな夜。満開の夜桜の周りをそぞろ歩く人たちの話し声が聞こえてくるような感じがする。

また、画伯の絵を見ていて気づいたこと。私がデジカメで撮る時の構図は、画伯の絵の構図に似ているということ。しだれ桜は「花明り」のように撮っていたし、建物を撮る時の窓やドアの配置、木をピンで撮る時。。。画伯の絵を見ているうちにそうなってしまったのだろうか。。。

東京の後は、長野に巡回するとのこと。東京では展示されていなかった「年暮る」は長野では展示される模様。ずっと行ってみたいと思っていた長野県信濃美術館東山魁夷館で開催されるということなので、ちょっと遠出してみようかな、と計画中です。

Img_20641

その帰り、遠くに桜の花を見つけて歩いてみました。

内堀通り沿い、気象庁前の竹橋駅出口の辺り。短いけれど立派なヤエザクラの並木があります。ここの桜ははじめて。散りそうで色は悪くなってきてしまったけれど、画伯の絵を見て、桜を見て、思いっきり日本の休日となりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.02.10

夜の国際フォーラム、美しさに感動

Img_03841

BS朝日の「トウキョウリラックス」という情報番組を気に入っています。

先週のトウキョウザッピンのテーマは「新トウキョウビューイング」。眺めが楽しめるスポットとして夜の東京国際フォーラムのガラス棟が紹介されていました。

いつも気づかずに通り過ぎている国際フォーラムの魅力に新たな驚き。だから、夜の東京国際フォーラムにお散歩してきました。

感想。beautiful! wonderful! marvelous!イチオシの穴場です。

ガラス棟7階からの眺めがすばらしい。冒頭の画像は、その7階からの眺め。

ガラス棟天井を支える白い骨組みが、恐竜の骨のようにも、巨大な繭のようにも見える。そして、眼下にはガラス棟を行きかう人たちが小さく見えて、なんだか非現実的な光景を目にしているような妙な感覚。

そしてこの眺め、高いところが好きな私にはとても心地よい眺めですが、高いところが苦手な方は避けたほうがいいかもしれません。

Img_03931

ガラス壁側にスロープがついていて、7階からスロープを下って降りられるようになっているので、しばし空中散歩のように歩いてみました。

この角度から見ると、近未来的な、宇宙船の中のような、そんな感じもします。

Img_03971_3

そして、歩きながら上を見上げると、やはり恐竜の骨のよう。。。その白さが圧倒的で美しい。

デジカメで撮りながら、30分近くかけて地上まで降りました。降りきってから改めて上を見上げて、美しかったなぁ、とか、あのスロープを歩いて渡り廊下(というのだろうか?)そこを渡ったのだなぁ、と上から見た光景を思い出してみたり。。。

Img_04551

昼間の国際フォーラムではさほど気に留めないですが、ガラスと白い骨組みだけでできている無機質な世界に色を添えてくれるのが、インフォメーションや案内表示板の赤や黄色や青の光。かなり強い色なのだけれど、周りが白や無色だから全くうるさいと感じません。

むしろ、無色の世界から私たちを救ってくれて、非現実から現実に引き戻してくれているとも言えるかもしれません。

Img_04641

東京国際フォーラムは、完成当初から赤字のハコモノとか東京都のお荷物とも言われる施設の1つと言われています。けれども、こうした美しい施設が都内のアクセスしやすい場所にあり、気軽に立ち寄れるということ、私は嬉しく思っています。

コンサート、丸の内と連動したイベント、骨董市、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、国際会議などなど、最近は赤字幅も減少したと新聞で読んだ記憶があります。もっともっと活用の幅が増えて、存在自体が喜ばれる施設になればいいなと思います。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007.12.08

世界を魅了したティファニー

Img_21141

東京都庭園美術館で開催されている「世界を魅了したティファニー1837-2007」を見てきました。

親しくさせていただいているティファニーブティックの方からチケットをいただいていて、やっと行くことができました。

白金に行くのは数年ぶり。東京都庭園美術館はたぶんはじめてです。

Img_21531

国立科学博物館付属自然教育園の一角にあるので、周りにはたくさんの木々。銀杏並木が黄色に色づいてとてもキレイです。

東京都庭園美術館は朝香宮邸を美術館として公開しているもので、その様式は1920年代から1930年代にかけてヨーロッパの装飾美術を席巻したアール・デコ様式なのだそう。

Img_21161

全ての部屋が公開されているわけではなく、年に数回の特別公開の時にだけ公開される部屋もあるのだそうです。

文化財だから室内の写真撮影はNG。新館にあったクリスマスツリーも撮影禁止で残念でした。

さて、ティファニー展。普段は見ることができない貴重なアーカイブが見られるという言葉どおり、ため息が出るような素晴らしいジュエリーがたくさん。

キャラット数を考えるのも野暮だし、金額換算も野暮。

ただ単純に、原石を惜しげもなく使い、素晴らしい作品を作り出したデザイナーたちに感嘆するだけ。

素晴らしいジュエリーに、ガラスケースに思いっきり近づいて、正面、左右から角度を変えて見直して、そうやってずっと前を動かないおばさま方がたくさん。だから、超、混雑。

だから、そんなに展示数は多くないはずなのに、とても時間がかかりました。熱気で大変疲れました。。。

しかし、ハイジュエリーは本当に素晴らしく、疲れはしたけれど、目の保養になるとともに気持ちも豊かになりました。

フランク・ゲーリーのリングやパロマ・ピカソのバイザヤードなど、自分がしているジュエリーが展示されていたことも嬉しい。

美術館を出てから、少し庭園を散歩して帰りました。

館内の熱気から開放されてとても気持ちがいい。

Img_21211_2

庭園の入り口には、植物で作ったクリスマス・リースと思われるものが。洒落ています。

でも、見様によっては、正月のしめ飾りにも見えるような。。。

Img_21331

庭園は紅葉真っ盛り。今年はどこの紅葉を見ても、赤の色がキレイに出ています。

こちらでも楓の赤が太陽の光に映えて、お天気の庭園は少し寒いながらも爽やか。

美しいジュエリーと美しい紅葉を見て、満たされた一日でした。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.09.20

BIOMBO/屏風 日本の美

Img_92051

昨日の話になります。「東京ミッドタウン能狂言」の開演まで時間があったので、サントリー美術館で開催されている、「BIOMBO/屏風 日本の美」を見て来ました。

新しくなったサントリー美術館は今回がはじめて。

同じ六本木の国立新美術館と正反対の、クローズドの静かで落ち着いた空間でした。

人も適度、丁度よい間隔でチェアやソファが置かれており、ゆっくりと自分のペースで作品を見る環境が整っています。

作品数に対して料金が割高な感じはしますが、いい美術館だと思います。

「BIOMBO」とは「屏風」のこと。今回の展示は、

 1.屏風の成立と展開

 2.儀礼の屏風

 3.BIOMBOの時代 屏風に見る南蛮交流

 4.近世屏風の百花繚乱

 5.異国に贈られた屏風

 6.海を越えた襖絵と屏風絵

という6つのテーマで屏風を紹介しています。

何しろ大きいですから、近くに寄って細部を見て、離れて全体を見てと、大きく動きながら屏風を見て行きました。

屏風って不思議ですね。装飾品、鑑賞品であると共に、ある階級の人々にとっては家具といいますかその1つだったのですよね。

暗くライトで照らされた展示室の両側、ガラスの中に展示された金色の屏風たちの眺めは壮観でした。

二曲一双、四曲一双などの屏風もありましたが、やはり六曲一双が一番安定しています。

特に気に入ったのは、6.海を越えた襖絵と屏風絵セクションの狩野雅楽助之信筆「松下麝香猫図屏風」。

両方の図屏風に描かれている猫がおちゃめでかわいい。

この図屏風は普段はサントリー美術館とボストン美術館に分かれているのですが、今回の展示で久しぶりに両方の猫たちが合うことができたのだそうです。

東京ミッドタウンに行ったついで、1時間でもサントリー美術館で豪華絢爛な屏風たちを見て静かな時間を過ごすというのも、なかなか大人な過ごし方ではないかと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007.09.19

東京ミッドタウン能狂言

Img_92121

本日の午後、はずせない私用があってお休みをいただきました。

夕方までにそれを終わらせて、夜、東京ミッドタウンで行われた「第一回東京ミッドタウン能狂言」を見て来ました。

野外、芝生公園に特別に舞台と客席をしつらえて、夜空の下で行われました。

Img_92341

二夜連続で、本日は記念すべき第一回の第一夜。プログラムは以下の3本。

 ・大蔵流 三番三 ・・・ 茂山正邦、茂山茂、他

 ・大蔵流狂言 仁王 ・・・ 茂山千五郎、他茂山千五郎家一門

 ・和泉流狂言 蝸牛 ・・・ 野村萬斎、他

どれも特徴があって面白い演目でした。

「三番三」は、東京ミッドタウンという都会の真ん中、しかも野外で、太鼓や笛の音が響き渡り、なんだか不思議な感じ。

そして、「仁王」は、関西の茂山一門らしいノリで、現代的なアドリブのかけあいが面白かった。

けれども、やはり一番は萬斎さんの「蝸牛」です。

主人に長寿の薬であるカタツムリを取りに行くように言われた太郎冠者。しかし、カタツムリを知らない太郎冠者は、藪の中で寝ている山伏(野村萬斎)をカタツムリと思い込んでしまう。これは面白いと思った山伏はカタツムリになりすまして、そこからのかけあいが面白い。

会場は面白さに笑いにつつまれて、とってもいい雰囲気。

「日本語であそぼ」で萬斎さんがやっていた、「はーっはっはっはっ」という萬斎さん得意の高笑い、そして、「でんでんむしむし」と囃子言葉を直に見ることができました。

萬斎さんは、きちっきちっとした所作、めりはりがあるはっきりした声、よく通る笑いなど、全てが他の狂言者よりも優れている。

久しぶりに生で見ましたが、スペシャルな人だと再認識。萬斎さんの「蝸牛」が見られただけでも、行ってよかったと思いました。

東京ミッドタウンの芝生公園という都会の真ん中の野外での初の試みでしたが、今夜は風も涼しく、非常に気分良く見ることができました。

ただひとつ、上空を何度かヘリが旋回してヘリの音で役者さんの声が聞こえなくなることだけはいただけませんでした。もったいないです。

でも全体としてはとても満足していて、来年もチケットが取れたら、また行きたいを思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.09.06

平山郁夫の強烈な絵

台風が接近中。業務命令で定時で会社を出ることができるのは、なんか嬉しい。

家に帰って落ち着いた今は、部屋でぬくぬく。

守られていると思える環境下の台風や雷は、今でも子供のようにワクワクしてしまう。

子供の頃から台風=家に篭る、というイメージがあり、お篭りが好きな私はチャンスだと思ってしまうのです。

不謹慎。スミマセン。いや、明日朝の出勤の時は、きっとワクワクなんて言っていられないことでしょう。。。

Img_89861

さて、いつも利用している有楽町駅で電車を降りた時に、目に飛び込んできた大きな赤いボード。

よく見ると、東京国立近代美術館で9月4日から開催されている、「平山郁夫 祈りの旅路のボードでした。

平山画伯が77歳の喜寿を迎えたことを記念して企画されたもので、代表作の約80点が出展されているのだそうです。

ボードに使われていた真っ赤な絵は「広島生変図」

赤は、原爆投下時、広島の街を包む紅蓮の炎。その赤があまりにも強烈で強く興味を持ちました。

ピカソのゲルニカやゴヤの光と影の絵を見たときと同じ、グサリと刺されるようなそんな強烈な絵。

調べてみると、平山画伯自身15歳の時に広島で被爆したそうで、だからこれだけ強烈な絵が描けたのかもしれません。

でもそれは悲観だけで終わらない。立ち上がろうとする画伯の強い意志を、真っ赤な炎の上空に浮かぶ不動明王に見ることができる。凄い絵、本当に。

Img_89891

一方こちらは、地下鉄の通路にあった「高燿る藤原京の大殿」

全く違うけれども、こちらもまた違った強烈なインパクト。

色遣いなのだろうか、構図なのだろうか、画伯の想いなのだろうか。。。

平山画伯のことは一応は知っていましたが、ちゃんとまとめて絵を見たことがありませんでした。

いい機会なのでこの展示を絶対に見に行こうと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.07.29

ル・コルビュジエ展

昨日、東京シティビューの「SKY AQUARIUM」について書きましたが、六本木ヒルズに行った本当の目的は、森美術館で開催されている「ル・コルビュジエ展-建築とアート、その創造の軌跡」を見ることでした。

Img_86321

何度かブログにも書いていますが、コルビュジエは好きな建築家のひとり

津田晴美さんの本で、カップ・マルタンの小さな休暇小屋を知ってからは特に。

今回の展示は生誕120年を記念して、建築をはじめとして、絵画や彫刻、そして家具にまで及ぶ彼の作品の全般を、テーマに沿って展示しています。

こんなに絵を描いていたとは知りませんでした。絵が建築の根源になっていたことも。

建築については、写真、設計書、模型が一緒に展示されているので非常にわかりやすいです。

有名なフランス・ロンシャンの礼拝堂の模型もありました。「美の巨人たち」でも見ましたが、やはり素晴らしいですね。絶対に見に行きたい建築物の1つです。

順風満帆のように見えますが、彼の建築に対する考え方が既存の考え方を逸していたため、受け入れられずにプランで終わってしまったことも多かったようです。

特に、都市計画については、実現したのはインドのチャンディガール計画のみとのこと。

Img_86731

でもやはり、建築家としてのコルビュジエは凄い。

今回、パリの彼のアトリエ、集合住宅マルセイユ・ユニテのメゾネットタイプ、そしてカップ・マルタンの休暇小屋が会場に再現されており、実際にその中に入ってコルビュジエ空間を体感することができるようになっています。

パリのアトリエは実質的で居心地がよさそうな部屋。内装の色・素材、採光を考慮した窓の配置と使われているガラスのタイプ等、非常に興味深い。

マルセイユ・ユニテのメゾネットは、人の体の寸法と導線を意識したつくりになっていて、コンパクトだけれども狭さは全く感じません。

しかし、完成した当初は、簡素すぎるとか、低所得層向けには華美すぎるとか、いろいろと批判はあったのだそうです。

また、ここはコルビュジエが考えた基準寸法「モデュロール」に基づいた寸法でできて、テレビ東京「美の巨人たち」のコルビュジエがテーマの時に出てくるモデュロール兄弟を思い出して、彼らはいないかな、などと探してしまいそうになりました。(笑)

そして、休暇小屋。同様にモデュロールに基づいた3.66メートル四方のコンパクトなつくり。中に入って数歩歩いて、そしてすぐに出てこられるそんな小ささ。

中は、ベッドが2つ、仕事机(小さい)、最小限のキャビネット、トイレ、そして洗面台。食事は外でするためキッチンは無いのだそうです。究極の最小住宅。

タイトルの副題に「建築とアート、その創造の軌跡」とあるように、彼の作品を知る機会としてよい展示でした。

さて、7/28の新聞にコルビュジエ絡みで面白い記事がでていました。

上野の国立西洋美術館本館は日本で唯一のコルビュジエの作品ですが、フランス政府が世界文化遺産への推薦を検討しているのだそうです。日本国内の文化遺産を外国政府が推薦するのは初めてなのだそう。

しかし、国立西洋美術館本館は世界遺産登録に必要な国の重要文化財指定を受けていないとのこと。文化庁も前向きだそうで、今後の動きを見守りたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.06.24

国立新美術館「SKIN+BONES」

昨日書いた国立新美術館のカフェの話。カフェが目的でしたが、せっかくなので展示も見てきました。

Img_8159

SKIN+BONES(スキン+ボーンズ)」という、建築とファッションを同一テーマに沿って展示したものです。

今の国立新美術館のウリは「大回顧展モネ」ですが、印象派にはあまり興味がありません。それに、モネは7月2日までなので、超混み混みで凄い列。それを見てもうアウト。

対してこちらは適度な人の入り。落ち着いて見ることができました。

また、見ている人が明らかに違う。モネは、ほぼ一般的な客層。特に年配の人が多いけれど、こちらはファッションを志しているような外見の若者が多かった。

主として3つのテーマで構成されています。

○シェルター:建築と服の両方について人体保護機能の側面から見た展示。

  デザイナーのテス・ギバーソンの言葉が印象的。

 「子供の頃は誰しもが自分だけの世界を作りたいと思うのです。毛布とか枕とかシーツとか・・・。・・・人が避難できる場所を作りたいと思うのは本能的なことです。」

○幾何学・ヴォリューム:建築と服を幾何学、ヴォリュームという側面から捉えた展示。

 幾何学の組み合わせで形成される建物や服、バブルや曲線で形成される建物や服。特に、建築模型は見ていて飽きません。

○技法:建築も服も、構造化、構築/脱構築/再構築、包む、ドレープをつくる、畳む、プリーツをつける、プリントする、織る、はりだす、吊るという技法で作られる。

建築は、デッサンやVTRや模型の展示。夢のような建築物たち。世界はデザインで満ちている!都市空間のあるべき姿を見たような感じでした。

また、先日ティファニーで購入したリングをデザインした建築家、フランク・ゲーリーの制作過程も見ることができました。

ファッションについては、映像でしか見たことがなかったデザイナーの服の素材感やフォルムを間近で見られました。でも、服は人がまとってこそ生きるもの。展示はあんまり、かな。。。

山本耀司の1999年春夏のウェディングコレクションがVTRで流れていました。このコレクションは耀司さんの中で最も好きでした。

耀司流ウェディングドレスは本当に本当に美しくて、当時WOWOWのファッション番組を録画して繰り返し見ていました。こんなところでこのコレクションを見るなんて。。。 

建築とファッションの共通概念をテーマにした、なかなか面白い展示でした。 

Img_8190

これは別の日に入った時の美術館エントランスへのデッキ。ちょうど雨が降った日で、濡れたデッキに美術館の壁面が映り、その模様が美しく思わず撮ってしまいました。

でも、こんなの撮ってヘンな人だと思われたことでしょう。というよりも人が行きかう中で立ち止まって撮影なんて、きっと邪魔だと思われてましたね。いや、申し訳ありません、でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.05

私たちは星のかけら

Img_7238

日本橋HD DVD プラネタリウム に行って来ました。

実は、仕事の都合で先日ブログに書いた科学技術週間の無料期間にはいけなかったのです。だから、有料で。。

「宇宙へのパスポート(40分)」、「星空の贈りもの(20分)」。1プログラムずつ入れ替えがあります。

ほぼ180度になるリクライニングシートに座って、寝て、リラックス。

ふっとライトが消えて、暗闇に目が慣れて、見えなかった星たちが見えてくる時が好き。

星が少しずつ増えていって、いつの間にか満天の星。

普段肉眼では見えない星々までも映し出された夜空は、とっても賑やかです。

「宇宙へのパスポート」は二部構成になっていて、第一部が宇宙連詩、第二部が宇宙空間を旅する宇宙へのパスポート。

宇宙連詩については、こちらを参考に。

宇宙空間を旅する。地球から太陽系、銀河系、そして銀河系の外へ。

速度を上げていく感覚にドキドキ。ちょっと心臓に悪いかも。本当に高速移動しているような感覚なのです。

オリオン座のオリオン星雲に飛び込む。そこに吸い込まれていく感じがいい。中には生まれたばかりの星たち。その間を飛んだ。

宇宙空間を旅した後は、宇宙連詩の続きを。今度はナレーション無し。詩と緩やかに流れる音楽と宇宙の星だけ。自分のペースでイメージング。

UNIVERSE!私たちは宇宙の中の無数の星のかけらなんだ。

Img_7236_1

宇宙連詩に感動して泣きそうになりました。

読んでいて思い出したのはユーミンの大好きな曲。とても素敵な詩なのでご紹介します。

 青い船で ~アルバム「VOYAGER」より

 作詞・作曲:松任谷由実

 私たちを乗せた船は東へと漕いでゆく
 朝焼けを 夕映えを
 果てしなく追いかけて

 月をよぎる雲の色も
 波のしぶきさえも
 二度と同じ姿はない 永遠の万華鏡

 私たちを乗せた星は涼しげに輝いて
 木星を 金星を
 導いてゆくように

 同じ時を旅している
 たくさんの人の中に
 なぜかとても ああなつかしい

 あなたがいてよかった

 恐れずに生きてゆける
 彗星のように燃え尽きたい

 遠い海を旅してゆく小さな船の上に
 もっと遠い夢を見てる
 あなたがいてよかった

 なぜかとても ああなつかしい
 あなたがいてよかった

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.05.04

星の王子さま展

Img_7335

午前中に用事を済ませ、午後はひんやりとした部屋で読書という休日を過ごしています。

お買い物のついで、松屋銀座で開催されている「星の王子さま展」を見てきました。

星の王子さまは、ずーっと前にDVD付きの絵本を買って、それ以来です。

会場には「星の王子さま」のお話に沿った展示と共に、サン=テグジュペリの写真、手記、ミュージカルの衣装などが展示されていました。

 ・これ何に見える?

 ・自分のことしか考えない人たち(王様、うぬぼれ男、呑み助、ビジネスマン、地理学者)の5つの星

 ・飼いならされたいきつね

 ・ワガママな一輪のバラ

 ・星々のきらめきは王子さまの笑い声

など。何度も読んで知っているお話。それぞれのエピソードが持つ意味を思い出しながら見て回りました。

会場はただ見るだけではなく、体験できるようになっています。

本来ならば子供がやるものなのでしょう。担当の男性と目が合ってしまい、やりませんか?と誘われてトライ。

光る赤いボールを持ってスクリーンの後ろを歩く私。するとボールから王子さまを星々に運ぶ鳥たちがスクリーンに映写されます。音楽と映像がなんてキレイ。

また、別の部屋では、ある場所に立って両手を挙げて伸びをして左右に体をそらすと、それに合わせてキラキラと天井のライトがきらめき鈴の音がします。これは、王子さまが笑っている5億の鈴のイメージ。

「砂漠と向き合う人生」というコーナーがありました。

サン=テグジュペリ自身郵便輸送のパイロットで、砂漠で過ごした時間も長かったようです。

彼の職業や砂漠には危険なこともあったようで、それは「夜間飛行」や「人間の土地」を読んで知りました。

見渡す限り砂漠。砂しかない世界。会場で目をつぶりその果てしない時間を想像。

砂漠の朝焼けや夕陽がどんなに美しいかは写真で見て知っている。心の目で見てごらん、そこに水を隠しているから砂漠は美しいんだ、という声が響く。

それでも、やはり、砂漠と向き合う時間を想像することは、私を途方に暮れさせました。

寓話はそこに厳しい事実を隠している。童心に戻った気持ちと大人の気持ちとがないまぜになった時間。なかなか感慨深い展示でした。

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2007.04.15

国立新美術館

Img_6834

東京ミッドタウンに行った日、そこから歩いてすぐの新国立美術館に行ってきました。

安藤忠雄の後は、黒川紀章。豪華ですね。。。

東京ミッドタウンの直線に対して、こちらは波打つような曲線

Img_5404

想像していた程は大きくはなかったですが、横に広く、デジカメに全景を収めることができません。

なので、森美術館に行った時に52階の東京シティービューから撮った全景を。

一番上の画像は美術館の正面入り口ですが、この画像では右下のとがった三角があるところ。全体の中では1/6程度。ほんの一部なのです。

青空に淡いグリーンの壁面がさわやかですが、ずっと見ているとクラっときます。。。

Img_6809

美術館の中はまるで宇宙船の中のよう。美術館としては斬新なつくりです。

先に行った東京ミッドタウンがやわらかい白や木目、緑を多用した有機的なイメージであるのに対して、こちらは、ガラス、コンクリート、グレーといった無機質なイメージで対照的です。

Img_6823

なお、この美術館は美術品を所蔵しない美術館で、展示会場(国内最大級14,000㎡)を、美術団体や新聞社など企画展をおこなう団体に提供していくという事業形態をとっているのだそうです。

だから、中はいくつもの展示室に分かれており、それぞれの展示室で多彩な企画展が行われています。宣伝されている「モネ展」「パリの異邦人展」もその1つでしかありません。

Img_6827

ここにも有名レストランが入っています。手前が「サロン・ド・テ ロンド」、奥が「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」。

特に、ポール・ボキューズはパリの三ツ星レストランなので、座席待ちの人が大勢いました。どこもレストランがいちばん人気なのですね。。。

さて、今回私たちは何を観たのかというと、何も観ていません。

午前・東京ミッドタウン、午後・新国立美術館「モネ展」の予定でしたが、人の多さに私も一緒に行った友人も、これは絵を見る状況ではないな、ということで、写真だけ撮って撤収したのでした。

こちらを見ようと、東京ミッドタウンのサントリー美術館をパスしたのに、、、残念。。。。

ところで、東京ミッドタウン-新国立美術館-青山墓地は桜がきれいなんですね。

しかし、行った時は時既に遅し。八重を除いて葉桜でした。

桜好きの私は、絶対桜の季節に来ると心に決めて美術館を後にしたのでした。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2007.04.14

東京ミッドタウン

Img_6794_1

六本木の防衛庁跡地にできた、東京ミッドタウンに行ってきました。

百聞は一見にしかず。今回は画像いっぱいでいきます。

広大で、特に垂直方向に長いので、自然と画像も縦方向です。

地下鉄から地上に上がると、「ここが六本木?」と思ってしまうほどの、明るさ、開放感です。

行った日はお天気が良かったので、光が溢れていて、その光の中で緑が鮮やかでした。

キーワードは「デザイン」というだけあって、それにふさわしい景観、デザインで統一されています。人工物と自然の共存というか、都市空間についてのひとつの方向性が示されてると思います。

デザインは<日本>を意識しており、「竹」「格子」をベースにした直線、「和紙」のやさしい白が繰り返し使われ、清清しい感じ。やわらかい「禅」とでもいいましょうか。

Img_6717

建物の中は通路の幅を広く取ってあり、また、フロアも判りやすく設計されています。多分大勢の人がいたのでしょうが、混雑している印象がありませんでした。

Img_6745

ギャレリアは地下1階から3階の天井までの吹き抜け。天井がガラスでできているので、晴れた日にはふんだんに光が降り注ぎます。

自然光が降り注ぐ時、屋上の骨組みを構成する直線のデザインが直線の影を作ります。影までも直線で見えることを意識。

Img_6761

ここは水も豊かです。天井のガラスを流れる水が光に照らされ、フィレンツェのマーブル紙を思わせる模様を生み出しています。

Img_6859

また入居しているお店の看板も特徴的です。自社の色を捨てて、空間に合わせている。下の画像は、ちゃんと見ないとセブンイレブンと判りません。

以前ローマに行った時に見た、スペイン階段の隣に出店したマクドナルドが、街の景観に合わせて赤と黄色ではない地味な色の看板を掲げていたことを思い出します。

看板をトレードマークにしているお店に空間に馴染むようにデザインを変更させることのハードルはどうだったのでしょう。

でも、いいですね。落ち着いた雰囲気が高級な印象さえ与えます。

Img_6856

そして、外には檜町公園が広がり、グリーンの芝生にオブジェが映えます。こうして緑が多いことも、東京ミッドタウンの特徴。やはり、六本木とは思えないでしょう?

Img_6689

さらに、ここはデザインを生み出し、育て、発信していこうとする場所でもあり、「21_21DESIGN SIGHT」が設置されています。いかにも安藤忠雄という、コンクリートむき出しの直線の建築です。

Img_6697_1

デザインで特出すべきは、ギャレリア3階のデザイン関係のショップです。東京ミッドタウンの本領発揮という具合に、衣食住に関するデザインのお店が集合していて、見ていて飽きません。

見て回って、確かに、東京ミッドタウンは他に似た場所が無い、唯一の場所だと思いました。比較的居心地もよく、何度行っても楽しい場所であり続けるのではないかなと思います。

最後に、私は10時半頃行きましたが、11時のオープンと同時に目的地に向かって突進する人、人、人。。。何事かと思って観察すると、みなさん有名レストランに直行しているようでした。

それは、六本木ヒルズでも表参道ヒルズでも変わらない光景。みなさん、一番の興味は、やはり食事なのね。。。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.04.07

特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ」

Img_6568_2

上野・東京国立博物館に「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」を見に行ってきました。

大混雑を予測し開館前に到着できるように行きましたが、既に多くの人が開館待ちで並んでいました。ヤッパリ。。。

私を含めて、みなさんの一番の目的は「受胎告知」

イタリアには二度行っていますが、その二度ともダ・ヴィンチの絵に会えなかった。。。

一度目はミラノの「最後の晩餐」。行った日が公開お休みの日。二度目はフィレンツェの「受胎告知」。この時は絵画出張中。

私はダ・ヴィンチと縁が無いんだなぁ、、、などと思ったものです。だから、今回展示の「受胎告知」は、本当に楽しみにしていました。

展示は第一会場と第二会場に分かれています。

「受胎告知」のみ本館・特別5室にありますが、入場時の物々しさにビックリ。。。

身体の金属探知機と手荷物検査。空港並みの保安体制。

貴重な絵ということは認識してますが、貸し出しの条件や一体ウフィツィ美術館にいくら支払ったのだろう、などと考えてしまいます。

そして、それを通り抜けた先には「受胎告知」。実物との対面です。

前の人たちのゆっくりとした進行を辛抱し、そして絵の前に立った時は嬉しかったですね。立ち止まらないでくださいという注意にも耳をかさず、しばし立ち止まり見入ってしまいました。

思っていたよりも小さかった「受胎告知」

大天使ガブリエルの訪れとお告げを聞いた時のマリアの動き。空気遠近法。均整が取れていてきれいな絵だなと思いました。

一方で、友人が教えてくれたこの絵の別のストーリーを思い出して、思い出し笑いも。ブログでどんなストーリーかは書けませんが。。。(笑)

実物を見て、やはり私は、受胎告知はフラ・アンジェリコサンドロ・ボッティチェリのほうが好きかな。。

Img_6382

第一会場で目的達成。だから第二会場は、ゆるーく見てまわりました。

今回のレオナルド・ダ・ヴィンチ展、美術鑑賞と思って行くと肩透かしにあいます。

絵の鑑賞は第一会場の「受胎告知」のみで、第二会場は手稿の記述に基づく映像や復元により、ダ・ヴィンチの広範囲な活動をたどる展示となっています。

  1. レオナルド・ダ・ヴィンチの障害
  2. 受胎告知-思索の原点
  3. レオナルドの書斎
  4. 「かたち」のとらえ方
  5. 万物の「運動」
  6. 絵画への結実 

文学、科学、建築学、力学、芸術学、自然哲学、人体研究等、考えながら見る必要があります。

だから残念だと思いました。こんな混雑の中ではなく、もっとゆっくり人が少ないところで考えながら見るべきでしょう。

見終わって、ダ・ヴィンチは、芸術家というよりも研究者(ナレーションでは真実の探求者と言っていました)だと思いましたね。

「モナ・リザ」や「受胎告知」等の絵は、こうした実証や思考といった探求の結果生まれた作品だったのです。

この特別展のサブテーマに「天才の実像」とあるように、彼の研究の軌跡をたどり、レオナルド・ダ・ヴィンチという人を知るよい機会だったと思います。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2007.03.05

フンデルト・ヴァッサー展

Img_5455日本橋三越で開催されている「フンデルト・ヴァッサー展」を見てきました。

この方、存じ上げず、全く予備知識無しで見ました。

三越のパンフレットの紹介内容を転載すると、

「「あなたは自然のお客だ」と語る芸術家フンデルトヴァッサー。彼にとって創作とは人と自然の共生方法を模索することでした。その活動は、絵画、版画に限らず、建築デザイン、そしてエコロジー運動にまで及びました。」

とのこと。確かに森、芝、水などと人というモチーフの作品が多い。

特に、水は彼のモチーフだったらしく、ドイツ語で、”フンデルト”は”100”、”ヴァッサー”は”水”。だから彼の名前は<百の水>。版画の中にも、<百水>という刻印がありました。

しかし、見に行ったものの、近代美術は私には理解し難いところが多く、とっつきにくい分野なんですね。

彼の作品も絵を見て解ろうと努力するのですが、やはり解らない。タイトルを見て、それを起点に想像するのだけれども、やはり解らない。。。

だから途中から考えるのは止めて、見て感じるだけにしました。

自分の基準に照らして、好きか嫌いか、良いか悪いかだけ。そうしたらラクになりました。見て回るのも早くなったけれども。。。

わかりにくい彼の作品の中でポスターだけは別で、非常にわかりやすいものでした。

が、当然ですね。でないと、ポスターの意味がありません。

自然と人の共生が彼のテーマだったから自然保護のポスターが多いんですね。

ノルウェー環境省と環境保護連盟による酸性雨問題に関するキャンペーンのポスターは、

 Save The Rain. Each Raindrop Is A Kiss From Heaven.

 雨滴は天からのキス。。。素敵な言葉です。

しかし、ポスターはこのコピーとは裏腹ないくつもの黒い雨滴。ほわん、としてちゃいかんのです。

彼のバイオグラフィーを見ると日本とのつながりが深いことがわかります。

日本人女性と結婚していたこともあるようだし、驚いてしまうような外観の大阪市環境事業局舞洲工場(ゴミ処理場)のデザインもしているし、TBSに21世紀カウントダウン時計のデザインもしている。

しかし、、、芸術とは、、、と考えてしまった展覧会でした。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.02.27

東京シティビュー

Img_5408

昨日の森美術館のお話の続き。

美術館は森タワーの53階にあって、同じ53階にある展望台・東京シティービューにも入ることができます。

ここの眺望は素晴らしいですね。360度見渡せます。お天気がよくて景色もよく見えて、高い場所が大好きな私は上機嫌。

次に行く予定の国立新美術館も見下ろしてしまいます。(画像右下の建物がそう)

また青山墓地の全体も見下ろすことができるので(画像中央建物が無い部分)、これから桜の季節はここからのお花見もいいですね。

その奥には新宿新都心も見えます。

東京の景色って、世界に誇れるものだと思います。本当に。

そしてここは、座って見られるようにソファーがたくさん用意されているのもいいと思いました。

夜景は見ていないですが、昼間の開放感とは違ったまた違う東京の夜の景色を満喫できそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.02.26

<笑い>2展

森美術館で開催されている、<笑い>の展示、「日本美術が笑う」「笑展」を見に行ってきました。

順路としては、日本美術→笑展 となります。

○日本美術を笑う
 1.土の中から~笑いのアーケオロジー:土偶、埴輪
 2.意味深な笑み:寒山拾得、近世初期風俗画、麗子像
 3.笑うシーン
 4.いきものへの視線
 5.神仏が笑う~江戸の庶民信仰

○笑展
 1.前衛の笑い
 2.小さな笑い
 3.笑いの裏返し
 4.逸脱する笑い

Img_5373_1 まずスタートの埴輪の笑いがかわいらしい。ほのぼの。くったくない原始の笑みといいますか、見ていて思わずにっこりしてしまいます。

そして、江戸期の笑い。南天棒が書いたまんまるでピアスをした達磨図がかわいらしい。”よくできました”的な桜のような刻印も絵の雰囲気に合っています。

同じく南天棒の雲水托鉢図。隊を成してやって来る托鉢、そしてまた隊を成して帰っていく托鉢、英語のタイトルで「coming and going」というタイトルがいい。またまたにっこりしてしまうのです。

そして、笑展。暗闇の中で見た日本の笑いから、明るい中での鑑賞となりました。

こちらの笑いは、考えさせられるシュールな笑い、ブラックな笑い。ぷっと笑ってしまったり、なるほどという気づきもあったけれど、芸術と悪趣味は紙一重。好みの差がかなり大きい。

ポーンタウイーサック・リムサクンの「雪を訪ねる」:巨大なエアコンの前に雪山。小さなストックを持ったスキーヤー。エアコン効きすぎ、という風刺?

動きまわる紫色の脳みそ。これも日々忙しがる人々の風刺?

でも一番笑ってしまったのは、鳥光桃代の作品。ヨーロッパ、アメリカ、アジアの3大陸。大地、ビル群、平原でポジション争いをするたくさんの日本人サラリーマン「宮田二郎」たち。

みんな匍匐前進中。はしっこを一人匍匐前進する宮田二郎。キリンを乗り越えようともがく宮田二郎。ビルに突進する宮田二郎。たくさんの宮田二郎を乗り越えようとする宮田二郎。。。絶対普通ぢゃない。

しばらく匍匐前進する彼らに見入ってしまいました。

こうした作品は楽しめたのですが、目をそむけたくなる作品も。シュールすぎる作品は苦手。日本の埴輪の笑みを見て、ほわ~ん、となっているほうが気持ちいいと思った<笑い>でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.02.25

人は見かけじゃないんだな

週末実家に帰っていたときのこと。

車のエンジンをかけようとしたら、かかりません。

そう、バッテリーがあがっていたのでした。

母は運転はできないのですが、バッテリーがあがらないように週に何度かはエンジンをかけていたハズなのでしたが。。。

最近は、車を運転をするご近所さんにエンジンをかけていてもらっているそうで、数日前にもそうしたらしいのです。。。

困った母は、まずそのご近所さんを呼びに行って、そのご近所さんは自分の車を出して、そして2台の車のバッテリーを接続するための接続コードを隣家で借りてきてくれました。

しかし、そこから先、ご近所さん、母、私は途方に暮れる。。。外は、昨日の強風。寒い。。。

そこに、救世主登場!

普段だったら話かけないような、スレているような、ちょっと怖そうなハタチくらいの青年。

どうやらお向かいのアパートの2階から私たちを見ていたようです。

Img_5411_3 ←息を吹き返した後。左がバッテリー切れのうちのカムリ。

彼はまず、接続コードをつなげるため、バッテリー供給側の車をうちの車にできるだけ近づけるように指示。隙間5センチくらいまで2台の車を接近させました。

次にボンネットを開けるように指示。しかし、、、私は