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2010.11.16

直島・地中美術館

ベネッセハウスのチェックインは午後3時。それまでは荷物を預けてベネッセさんの施設を楽しみます。前日に家プロジェクトを見ておいたので、この日は一日ベネッセハウスエリアで過ごすことに決めていました。

そして、ベネッセハウスエリアを巡回するシャトルバスで向った先は、、、

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クロード・モネが愛した植物を配した「地中の庭」の入り口。

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モネ自らが造園したジヴェルニーを題材として彼が描いた作品や、残されている資料から選定した草花と木々が配されています。道理で有名な「睡蓮」の絵を思い出すはず。

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こんな感じで池のほとりの小径を歩いて行くと、、、

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地中美術館のエントランスです。

10月まで開催されていた瀬戸内国際芸術祭の期間は、人気がありすぎて入れない人続出だったそうです。こちらのオープンが10時。高松から一番早く着くフェリーは私が乗った9時2分着。それでも入場できなくなる確率が高く、宇野港発の6時台のフェリーで来た人が、大勢いたそうです。見るべきものがほぼ決まっている島だから、そこに来る人が増えると自然とそうなってしまうのでしょうね。

私がチケットセンターでもらった整理券は26番。整理券制とのことですが、どうなんですかね。それに、美術館に入る前にはいくつかの禁止事項が説明されて、上から目線でなんだか窮屈。

撮影もその禁止事項の1つで、写真が撮れるのは先ほどの「地中の庭」まで。建物内は、一切撮影禁止。地中美術館の建物自体がそこに展示されている作家の作品を考慮して造られたアートだからだそう。

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ということで、ここからは、パンフの写真で。

地中美術館は、この写真の通り、建物の外観がほぼ見えない、名前の通り、地中にすっぽり埋まった美術館。設計は安藤忠雄さんだから、基本的に作りはコンクリート打ちっぱなし。彼の建物は、淡路島で何度も見ているし、東京ミッドタウンでも見ているしで、特段目新しいものは感じません。と、ここは私も上から目線。

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地中美術館は、3人のアーティストの作品だけを恒久的に展示する美術館。

まずは、ウォルター・デ・マリア「Time / Timeless / NoTime」。直径2.2mの球体1体と金箔を施した木製の立体27本が配置された部屋。球体の上の天窓から自然光が入ってきて気持ちがよい。

この日は晴天だったから、まっ白な天井が青い空を額縁のように縁取って青空自体が絵のようにも見えます。壁面のゴールドの立体、天井の直線、階段の直線が、黒の球体に湾曲して映り込み一つの絵を作っている。全てが計算されてそこに存在していました。

私が行ったのは朝。昼、午後、夕方、それぞれ時間で、きっとまた変わった表情を見せてくれるのでしょう。

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クロード・モネ室。彼が晩年に書いた睡蓮シリーズ5点が展示されています。入り口で靴を脱いで部屋に入るとそこはまっ白な空間で、ここでも自然光の中でモネの作品を鑑賞することができます。上の地中美術館の全景画像の中に正方形のガラスがありますが、その下がモネ室。こちら、床も白い2,3cm四方の大理石を敷き詰めてあるのですが、その大理石の角を削って丸くして、やさしい感じに仕上げたのだそう。そんなところにもこだわりがある、モネ室。

モネというと、パリのオランジェリー美術館で睡蓮シリーズを見ました。あそこも白い壁、やさしい自然光の中でモネの作品を鑑賞することができます。違うのはパリは部屋の形がオーバル、ここはほぼ正方形。私の好みはオランジェリーで見た睡蓮。

なぜか?それは絵を近くに感じられるから。見上げるのではなく、ほぼ同じ自分と同じ目の高さで見ることができます。それに、天井も低くてもっとやわらかい自然光が入ってきた。パリにはかなわないと思うけど、それでもこんな優しい空間でモネを見ることができるのは、素晴らしいことだと思います。

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そして、圧巻は、ジェームズ・タレル室。この感動が味わえるならば、列んででももう一度見に行きたいと思えるほどの体験でした。みんなが並ぶ気持ち、よくわかりました。

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ここで素晴らしかったのは、「Open Sky」と「Open Field」。

「Open Sky」は、天井がすっぽりと切り取られた白い四角の部屋で、壁際に座って空を眺めるだけ。昼間は流れる雲だったり、鳥だったりを、ぼーっと眺めるのもいい。でも、素晴らしい体験ができるのはナイトプログラム。金土日だけの予約制。私は前日の夕刻に参加しました。

一度クローズした美術館に連れられて、夜のOpen Skyを体験。真っ白い部屋の天井が四角に切り取られ、頭上には夕暮れ時の少しオレンジがかった青空が広がっている。壁際を下から照らすライトがゆっくりとベージュから赤、ピンク、オレンジ、ブルー、パープルに変わっていく。すると、目の錯覚か、見上げる空の青が濃くなったり、明るく見えたり、スモークがかって見えたりするのです。そしておしまいはこれ以上はないと思うくらいのクリアな夜空。Magic!晴れていたからこその素晴らしさ。参加してよかったと思えるプログラムです。

「Open Field」は、15分くらい待って入室。ここも靴を脱いで入ります。中は明るく淡いブルーの空間。階段を上がって作品の前に立つと、前方にはスモーキーで蛍光で柔らかい青の空間が開けている。ここから見るのかと思って立ち止まっていると、さあお進みくださいと声をかけられる。全員、え?と戸惑いながら、そのFieldに足を踏み出すのだけど、その一歩が怖かった。そして、足を踏み出して前方に歩いていくと、なんだろう、この感覚は。壁と床の境目がわからなくなり、距離感を失い、途方に暮れてしまう。人の視覚のなんと頼りないことか。。。

彼の作品は、見るのではなく体験することに意味があります。だから、そこに行って体験しないと、私がここで何を書いてもきっとほんとうのことは伝わらないでしょう。列んでも、このMagicを是非とも体験してもらいたいです。

ジェームズ・タレルの作品は、金沢21世紀美術館にもありました。あの時はお天気が悪くて残念だったけど、今回は最高のお天気でリベンジ完了。そういえば、金沢は撮影OK、こちらはNG。美術館によって全く違うんですね。。

行く前には、上から目線で窮屈だとか書いていたけれど、一見の価値はある美術館だと思います。特に、ジェームズ・タレル室、おすすめです。

つづく。

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