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2008.06.08

あの空をおぼえてる

Anosora_2

映画「あの空をおぼえてる」を観た。

原作:ジャネット・リー ケアリー・著「あの空をおぼえてる」

監督:富樫森

出演:深沢雅仁(父親)=竹野内豊、深沢慶子(母親)=水野美紀、深沢英治(兄)=広田亮平、深沢絵里奈(妹)=吉田里琴、他

竹野内さんの数年ぶりの映画出演作品。ギリギリ間に合った。

しかし、映画の中、父親役の彼の存在感は薄く、母親役の水野美紀も同様で、主役は英治を演じた広田亮平くん。原作が死んだ妹に宛てた兄の手紙という形式だから仕方ない。

冒頭の交通事故で娘が死んでしまうから、映画の雰囲気は暗い。特に、あの時、という自責の念が強い父親は、救いようがない。泣く、泣く、泣く、泣く、泣く。彼女の名前も口に出せないほど。

母親も喪失感は抱えているけれど、彼女は新しい命がお腹の中にあるから、それでも前に向かおうとする。

でも、父親の心が壊れた時に家族も一度は壊れてしまっていた。

それを繋ぎとめたのが、兄・英治くんだった。一番、健気で強かった。元気溌剌、家族の太陽だった妹がいなくなった間を埋めようとして頑張る、頑張る、頑張る。父親に気を遣い、母親を励まし、彼が一番周りが見えてた。大人だった。

こんな時は、大人よりも子供のほうが強いのかもしれない。しかし、代わりにはなれなんだね。その間の悪さとか大人と子供の空気感の違いからくる哀しさを、広田亮平くんがとっても上手く演じていたと思う。

けれども人はそのままではいられないもので、一番どん底だった父親もあることがきっかけで、父親であることを思い出す。一度壊れた家族が再生するお話としては定石だけれども。

一番泣けたのは、英治が死んだ絵里奈に宛てたいくつもの手紙。それを見つけて両親は、彼の気持ちに気づく。本当に優しくて、思いやりに満ちていて、健気。映画館のお客さんたちの鼻をすする音があちらこちらから聞こえてきて、あーやっぱりみんな泣いている、などと思ったり。。。

はじめは暗いなーと思っていたけれど、いつの間にか映画に見入っていました。

けれども、暗いと書いたけれど、日本映画のじめっとした暗さではないのですね。湿度は低い。それは、原作が米国だったり、画面がファンタジックだったり、彼らが住んでいる場所の雰囲気だったりするのかもしれません。

竹野内くんの7年ぶりの主演作としては、この父親役は印象が薄く(彼がその役柄に徹しているから)、如何なものかとは思いますが、作品としては映像も美しいし心が温まる、なかなかよい映画だったと思います。

映画の中で父親は写真館を営んでいるので、彼が撮った子供たちの写真が効果的に使われているのですが(劇中写真は大橋仁さん)、その写真が愛情が溢れていてとても温かくてよい。あー、こんな写真撮ってみたいと切実に思った。公式サイトのGalleryにあるので是非ご覧あれ。

そして、平井堅の「いつか離れる日がきても」も映画にとっても合っていて、エンドロールの画像と相まって最後にこの作品をしめくくってくれていました。

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